この土地の管理人
ジョー・ハイト師特別講演記録

2004.1.18(SUN)
ジョー・ハイト牧師

旧約聖書 創世記 1章28節
神はまた、彼らを祝福し、このように神は彼らに仰せられた。「生めよ。ふえよ。地を満たせ。地を従えよ。海の魚、空の鳥、地をはうすべての生き物を支配せよ。」

お早うございます。私はアメリカから来ました。私たちを暖かく迎えてくださり、ありがとうございます。私たちは危険に遭うこともなく感謝です。日本は安全です。新城に来る前に、シンガポールにも行きましたが、シンガポールは少し危険な所でした。今朝は、皆さんの前でお話することができ、光栄に思います。
今日は、私たちが学びつつあることをお話しします。順先生と享子先生に感謝します。昨日は彼らと一緒に温泉に行きました。毛深いアメリカ人が温泉に入り、他の人が私たちを見て逃げていました。私たちが日本に来たのは、日本で祈るためです。なぜならば、日本とアメリカの間には、大きなつながりがあることがわかったからです。私たちは、日本とアメリカのために祈るように導かれて来ました。外見は違いますが、共通するものを受け継いでいる部分があります。今日の午後は、私たちが共通している点について、分かち合いたいと思います。今発見しつつあるものを、正直に見ていただき、聞いていただき、そのことを評価していただきたいと思います。
順先生と享子先生が来週、ヤキマに来てくださいますが、アメリカと日本でつながっているところに祈りに行きたいと思っています。順先生は長距離を車に乗っても平気な人なので、アメリカでも色々なところに行こうと思っています。大丈夫でしょうか?
今ワシントン州は、ビーフがとても安くなっていますので丁度良いときです。ここにおられる全員の方にビーフを持っていくことができます。日本に来る直前に、巨大なアメリカのステーキを食べましたが、問題はありませんでした。順先生にも食べさせてあげますが、変であるか違いがわからないと思います。ヤキマの近くで、狂牛病の牛が見つかりましたが、私の家から約八十キロ離れたところです。ヤキマから南に行ったところです。だから、私が住んでいる所には、経済的な影響がありました。ヤキマのために祈ってください。そのうち、アメリカのビーフが日本に戻ってくるでしょう。
 今日のメッセージは「土地の管理人」というタイトルです。ヤキマの教会では、一月四日から三週間に渡って、祈りと断食の会を始めました。今日の御言葉は、一月四日のそのキックオフの時にメッセージした事柄です。私たちがどこに住もうとしているのか、どのように祈るのかという、基礎的な位置づけについて語ります。
今ヤキマでは、特別な礼拝と祈祷会をしています。教会の人々は、ヤキマの中の色々な場所を訪れて祈っています。私たちも先週は京都に行きました。なぜなら、ヤキマから五分のところに、日本の仏教寺院があるからです。浄土真宗の阿弥陀寺です。ですから、京都にある同じ阿弥陀寺の本部に行きました。そして、ヤキマでも阿弥陀寺にも行き、同じ時間にヤキマの人々と携帯電話でつないで祈りました。ヤキマの人たちは元気が出て、とても力強い祈りの時でした。
私が留守の間の二回の日曜日礼拝では、教会のスタッフがメッセージをしました。そして今度、水曜日に順先生と享子先生がヤキマに来てくださり、色々なところに祈りに行きます。そして特別なミーティングやセミナーを行います。それが終わってから、順先生が少しでもエネルギーが残っていたら、さらにメッセージしてもらいます。
私たちが与えられたこの時のための、基礎的なことを今から学びます。神様は私たちに、神の土地を管理するようにと言われました。神様は皆さんに、新城を管理する権利を与えています。神様はあなたをその土地に置かれ、その土地を管理させようとされています。そして日本を管理するように言われています。世界全体を管理するように言われています。私たち全員がそうです。だから私たちは、日本にいます。だから順先生と享子さんがアメリカに来ます。新城教会の方々は、皆、神の土地の管理人であることがわかっているからです。創世記一章二十八節に、
『神はまた、彼らを祝福し、このように神は彼らに仰せられた。「生めよ。ふえよ。地を満たせ。地を従えよ。海の魚、空の鳥、地をはうすべての生き物を支配せよ。」』
と記されています。人間が罪に陥る以前から、この命令が与えられています。「世の中を従わせるように」そして聖書は、「すべてを支配するように」と教えています。創世記二章十五節に、神様は「わたしの庭を管理しなさい」と語っています。それは神の庭であり、私たちはその管理人です。私たちが行う庭仕事の一番重要なことは、「霊的な庭を管理する」ことです。レビ記二十五章二十三節から二十四節に、
『地は買い戻しの権利を放棄して、売ってはならない。地はわたしのものであるから。あなたがたはわたしのもとに居留している異国人である。あなたがたの所有するどの土地にも、その土地の買い戻しの権利を認めなければならない。』
二十三節には「土地は決して永遠に売り渡されてはならないと」書かれています。これはユダヤ人に対するメッセージでした。彼らは土地を所有していませんでした。五十年に一度、土地は神に返されました。ですからその方法を通して、神が人に土地を任せていました。私たちの土地は悪魔に引き渡されているようであっても、実は、その土地は神のものであると言うことです。神が私たちをここに置かれて引き渡すために、リバイバルの為に私たちは置かれています。だから悪魔によってとられた土地を、取り返して神にかえすのが私たちの仕事です。
二十四節には「買い戻しの権利を認めなさい」と書かれています。アメリカ人が理解しにくいことは、「神は私たち人間に土地を管理する権利を与えられた」ということです。アメリカ人は自分が暮らすのに心地よい場所を見つけ、家を買い、車を買い、おもちゃを買い、魚釣りの道具を買います。クリスチャンの仕事は、神様からお金をもらい、自分が快適に仕事をすることだと考えています。そして、神から与えられた土地の管理を忘れています。しかし、神が私たちに与えられる祝福は、私たち個人に対する祝福だけではありません。周りの土地や人々に対しても、祝福があるべきです。これはアメリカ人にとって、とても理解しがたいことです。
九月十一日にニューヨークのタワーズに飛行機がぶつかったときに、多くのアメリカ人が一つのことを理解しました。それは、私たちは危険な土地に暮らしている宣教師であるということです。神の王国は天国であり、アメリカではないことがわかりました。霊的な戦いという領域において、神の土地を管理するための戦いがあるとわかりました。
また、私たちは、クリスチャンでない人々の土地に対する管理の権威をも、持っているのです。
私は日本に十回ほど来ていますが、日本においてクリスチャンではない人で、霊的な土地を所有している人々が多くいます。多くの人は神社に行き、自分自身の土地をささげています。私たちにとっての敵に対して、土地をささげています。神様はそのような人々にも、土地管理の権利を与えています。すなわち、土地を敵に対してささげても良いし、また、神に対してささげても良いのです。私たちは皆、そのような権威を持っています。
アメリカでそのことが今、わかりかけています。アメリカ・インディアンがいますが、彼らは、彼らの神にその土地をささげます。彼らは良いことをしていると思っていますが、実は、彼らが実際にしていることは、その土地を呪うことです。私たちは、クリスチャンとして、その場所に行き、その土地を祝福し、呪いを打ち砕かなくてはなりません。それは人々の目が開かれ、イエス様を知るために必要なことです。エレミヤ書十二章四節に、
『いつまで、この地は喪に服し、すべての畑の青草は枯れているのでしょうか。そこに住む者たちの悪のために、家畜も鳥も取り去られています。人々は、「彼は私たちの最期を見ない。」と言っているのです。』
と記されています。
神様は、あなたがたはこの土地をこのまま、どれだけ放っておくつもりですかと語っています。出掛けていき、神の祝福を宣言し、その呪いを打ち破るようにと語られています。
私の友人のジョージ・オーティス・ジュニアは、実際に、祈りによって土地の呪いが砕かれて、土地が繁栄し、人々が幸福になったという実例を見せてくれました。
しかし私たちは、個人にとってそれらは重要ではない、と考えがちです。自分自身に何ができるのか・・。神にとって、私はあまり重要ではないと思ってしまいます。だから家にいて、テレビでも見ていようか・・と思います。だから祈る必要もない・・。
しかし神様は、あなたはとても重要な人だと言われます。ひとりひとりがとても重要です。聖書はここにいる子どもたちのようでなければ、天国は見えないと告げています。私たちは子どものような信仰を持つ必要があります。ここにいる方々は皆、神の王国の重要なメンバーです。ひとりひとりが重要な仕事を持っています。神の王国において、重要でない人は一人もいません。
五年前、新城に住んでいたジョイさんは、私たちの教会で子どものミニストリーをしています。私たちは三週間に渡って祈るためのリストを作りました。そして、子どもたちのための、祈りの地図のような大きなものを作りました。親と子どもたちが地図の周りに座って祈っています。日本も、そこに入っています。順先生の顔も、その地図に入っています。大きな地図です。子どもたちはみんな興奮しています。子どもたちは祈っている理由を知っています。子どもたちに「なぜ祈るのか?」と聞くと、子どもたちはしっかりと答えます。「呪いを砕き、土地を祝福するためだ」と言いました。「だれがこれから来るか知っているか?」と聞くと、みんな飛び跳ねて「順先生が来る!」と喜んでいます。私の子どもたちは、順先生をよく知っており、大好きです。なぜならば、順先生が子どもたちを愛しており、子どもたちの重要性を認めて扱うからです。子どもたちに力があることを知っているからです。私たちも自分が重要であることを理解すべきです。神様が私たちに与えられた、この仕事を受け入れることが必要です。エズラ記九章十一節に、
『あなたは、あなたのしもべ、預言者たちによって、こう命じておられました。『あなたがたが、はいって行って所有しようとしている地は、そこの国々の民の、忌みきらうべき行ないによって汚された汚らわしい地であり、その隅々まで、彼らの汚れで満たされている。』
ここでは、土地が人間によって汚染されていると記されています。土地は「神と人間が出会う場所」です。神様はエデンの園を作りました。それは神と人間が一緒にいることができるためでした。だからサタンは、神様と人間が出会わないように、土地を汚染しようとしました。神様はそれぞれの土地に計画を持っておられます。新城は単なる偶然にあるわけではありません。神様はこの新城市に、大きな計画を持っておられます。また神様は、日本に対して、大きな計画を持っています。祝福を解き放ち、神はいつも私たちとともに暮らすことを願っておられます。
エズラ記は、この土地から汚染を排除しなければならないと教えています。この土地は神の聖なる土地です。この土地は神と人が一緒に暮らす場所です。だから神は恵みと祝福として、イエス様をこの地を与えられました。私たちはイエス様によってきよめられます。
土地になぜ呪いがあるのかについて、主は、段々と明らかにされました。神からの祝福が教会を通して私たちに与えられますが、なぜ祝福されないのかということについても教えられました。
私たちは皆、パイプです。私たちを通して、他の人たちに祝福があらわされるパイプです。しかしサタンはそのパイプを握りつぶそうとします。神の祝福が通らないようにします。だから私たちは解放されなければなりません。サタンの手が、パイプから外されなければなりません。そうしたら神の祝福が通ります。そうすると土地が祝福されます。
神の土地を管理するために必要なことを話します。エゼキエル書二十二章三十節から三十一節に、
『わたしがこの国を滅ぼさないように、わたしは、この国のために、わたしの前で石垣を築き、破れ口を修理する者を彼らの間に捜し求めたが、見つからなかった。それで、わたしは彼らの上に憤りを注ぎ、激しい怒りの火で彼らを絶滅し、彼らの頭上に彼らの行ないを返した。――神である主の御告げ。――」』
と記されています。この中の多くの方が、イスラエルに行ったことがあると思います。イエス様が住んでいた頃は、街の周りには城壁が築かれなければなりませんでした。その城壁の目的は、街を守るためでした。城壁がなければ、街の価値はありませんでした。敵が街を手にいるために行うことは、城壁を崩すことでした。一度城壁に穴が開くと、敵は中に入り、内側から城壁に穴を開けてしまいます。街を守るように言われた兵士は、城壁の穴の所に立つように言われました。その場所に立った兵隊の多くは殺されました。彼らは街を守るために、いのちをささげました。
とりなしの祈りは、時々、たいへんです。しかし神様は言われます。自分の街を守るために自分のいのちをささげる必要がある、と言われます。自分の国を守るために、そこに立っていることは大変な犠牲が強いられます。しかし神様は、それをするようにと求められます。
ネヘミヤは城壁を建築するために、エルサレムに戻りました。もしも城壁がなければ、その街は街としての価値を持ちませんでした。街を保護することができなかったのです。だから神様は私たちに城壁を造るようにと語られます。
では、どうすればその城壁が造れるでしょうか。それは、互いに一致することです。腕をしっかりとつなぐことです。そうすれば、関係が強く保たれます。そして、つながりを保つためには何でもするのです。私たちは、教会同士がつながるためには何でもすべきです。全日本リバイバルミッションで一番大切な働きは、教会同士がつながることです。日本人と外人がつながります。順先生は、変な食べ物が好きです。そして、私も変な食べ物が好きです。([strange/変な]という言葉は、変という意味と、「これまで知らなかった」という意味があります)そして私たちがつながると、私たちはもっと強くなります。新城教会とヤキマ・バレー・フェローシップがつながると、もっと強くなります。悪魔はそれが大嫌いです。私たちがつながるたびに、サタンは敗北するからです。ヤキマの教会が日本のために祈るときに、一つの勝利を獲得できます。私たちがそのようにつながるときに、城壁が築かれます。それは重要です。
私たちは見張りの人を持っています。霊的な見張り人を持っています。二つの場所でそれを行います。第二サムエル十八章二十四節に、
『ダビデは二つの門の間にすわっていた。見張りが城壁の門の屋根に上り、目を上げて見ていると、ただひとりで走って来る男がいた。』
ダビデ王は、誰かを城壁の上に置き見張らせました。また、イスラエルの一つの部族は何をすべきかを知っていました。「今、神様の祝福が来ようとしているので、準備なさい」と告げました。ある人たちは城壁の一番高いところに立ち、また遠くから見てそう言うのです。また別の人は遠くを見て、「悪魔がこういう悪いことを計画しているから、行って祈らなければならない。」と告げるのです。城壁の上に立っている見張りの人は、敵が何かしようとしているときに、警告を送らなければいけません。また城壁の上の見張りの人は、逆に、神の祝福がやって来ようとしているときには、準備するようにと告げなければなりません。
またもう一つの場所には、門を見張る者がいます。ネヘミヤが街の周りの城壁を再建しようと人々を導いていたときの一つの重要な仕事は、元々あった門を城壁の中にしっかりと築くことでした。
門は神の王国にとっても、とても重要なものです。新城市にとっても重要です。日本にとって重要です。門があることにより、そこを通って神の祝福が入ってきたり、出て行ったりします。また、敵をそこから入れないようにします。私たちは、その門における見張り人でなければなりません。
皆さんが日本のどこかの場所でお祈りするとき、もしかしたら、そこに壊れてしまったような古代の門があるかも知れません。あなたがそこで祈ることにより、神のための門を再建することになるかも知れません。あなたがその門に向かって「悪魔よ。お前はこの門を通って入ってくることはできない」と宣言しているのです。不幸なことに、知らないうちを悪魔が入る門を開けてしまうことがあるかも知れません。だから皆さんがそこに出掛けていき、その門を閉じてください。しっかりと鍵もかけてください。日本に入ってくるものを、しっかりと見なければなりません。神様が入って来られる時には、しっかりと門を開けて主を迎えてください。悪魔が来ようとしているときは、門を閉じてください。そして、順先生を送って、悪魔をやっつけてください。ですから、門の所で見張ることは、とても重要な仕事です。エレミヤ書二十九章七節に、
『わたしがあなたがたを引いて行ったその町の繁栄を求め、そのために主に祈れ。そこの繁栄は、あなたがたの繁栄になるのだから。」』
自分の住んでいる町のために、平和と繁栄を祈るようにと聖書は教えています。英語の訳では、私たちは一時的にそこに置かれているとなっています。皆さんは日本人です。しかしここがあなたがたのふるさとはではありません。あなたは天国の市民、神の王国の市民です。皆さんに主が語られていることは、日本を管理するようにということです。
私はパスポートを持っており、そこには「アメリカ市民権を持っている」と書かれています。しかしもっと重要なことは、私は「天国の市民である」ということです。そして神様は私に、アメリカを支配するようにと言われます。アメリカは、私のふるさとではありません。家も教会もありますが、そこは私のふるさとではありません。そこは今、とりあえず住んでいるところです。もしかしたら、神様は私にもっと別の場所に行くようにと言われるかも知れません。しかし、今はそこに住んでいます。
今イラクには、アメリカの兵隊がたくさんおり、日本の兵隊も出かけています。しかしそこは彼らの土地ではありません。彼らはただ、そこを占領しているだけです。使命があるからです。もしかしたら、そこにいる悪魔に対してかも知れません。その土地を管理する使命があるからです。しかしその土地を所有しているわけではありません。仕事が終わったら、彼らは自分の国に帰ってきます。私たちは自分の土地を所有しているのではありません。ただ管理するために、ここにいるだけです。
神様が土地の所有者です。私たちがその仕事を終えたときに、神は天国に私たちを呼び戻してくださいます。神は私たちが、その土地を変える者だと言われます。土地が私たちを変えるのではありません。私たちが土地を変えるのです。お祈り致します。


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