「喜び歌え。喜び叫べ。心の底から喜び勝ち誇れ!」


2009.6.7(SUN)
新城教会 滝元 順 牧師

ゼパニヤ書 3章14節〜17節
「シオンの娘よ。喜び歌え。イスラエルよ。喜び叫べ。エルサレムの娘よ。心の底から、喜び勝ち誇れ。主はあなたへの宣告を取り除き、あなたの敵を追い払われた。イスラエルの王、主は、あなたのただ中におられる。あなたはもう、わざわいを恐れない。その日、エルサレムはこう言われる。シオンよ。恐れるな。気力を失うな。あなたの神、主は、あなたのただ中におられる。救いの勇士だ。主は喜びをもってあなたのことを楽しみ、その愛によって安らぎを与える。主は高らかに歌ってあなたのことを喜ばれる。」

ハレルヤ!皆さんおはようございます。また、韓国リバイバルミッションのために、お祈り頂き、支えて頂いたことを本当に感謝致します。会場に来て頂いた皆さんも、また新城で祈り支えて下さった皆さんも、同じ戦いとして、今回の大きな働きに参加出来しました。そして、勝利を得ることが出来ました事を、心から感謝したいと思います。
今朝は韓国でも奉仕して下さった、中村智恵子先生の素晴らしい歌声を聴かせていただきました。感謝します。昼からはたっぷり歌って頂きますので、楽しみにして頂きたいと思います。
私は四月にハワイに行き、奉仕をさせて頂き、大変お世話になりました。韓国リバイバルミッションがどこから始まったかと言うと、一昨年行われたハワイリバイバルミッションでビジョンを頂き、今回につながったわけです。このような働きは、決して表面的な働きではなく、目に見えない世界で扉が開かれる為の働きであると信じています。それは、どこに結果が表されるかというと、教会のただ中に表わされると私は信じています。遠くハワイで、韓国で奉仕をし、その結果は教会のただ中に表されると信じて、日々働きを進めさせて頂いています。

韓国リバイバルミッションが終わって、一週間が経ちましたが、その中で頂いたみ言葉を、今朝は皆さんにお伝えしたいと思います。このみ言葉が、単なる思いこみではなくて、預言的なみ言葉であることを期待して、語らせて頂きたいと思います。

主題として選ばせて頂いたみ言葉は、ゼパニヤ書三章です。本当にすばらしいみ言葉です。皆さん、是非この言葉をつかまえて、家にお帰りになって下さい。
十五節から見ますと、「主はあなたへの宣告を取り除き、あなたの敵を追い払われた。イスラエルの王、主は、あなたのただ中におられる。あなたはもう、わざわいを恐れない。」とあります。
時々人生のなかには、色々な事件が起こって、恐れに支配される時があります。しかし、私たちのただ中に主がおられ、「あなたはもう災いを恐れなくても良い」と語られます。何故ならば、「主はあなたへの宣告を取り除き、あなたの敵を追い払われたからだ」と宣言されているからです。

実は、韓国リバイバルミッションのために与えられたみ言葉は、エレミヤ書三一章三〜六節です。このみ言葉と共に、韓国リバイバルミッションに踏み切りました。それも素晴らしいみ言葉です。

「主は遠くから、私に現われた。「永遠の愛をもって、わたしはあなたを愛した。それゆえ、わたしはあなたに、誠実を尽くし続けた。 おとめイスラエルよ。わたしは再びあなたを建て直し、あなたは建て直される。再びあなたはタンバリンで身を飾り、喜び笑う者たちの踊りの輪に出て行こう。再びあなたはサマリヤの山々にぶどう畑を作り、植える者たちは植えて、その実を食べることができる。エフライムの山では見張る者たちが、『さあ、シオンに上って、私たちの神、主のもとに行こう。』と呼ばわる日が来るからだ。」

 この箇所からテーマソングもでき、韓国リバイバルミッションの働きが進められました。「主は遠くから私に現れた」とありますが、実に、韓国リバイバルミッションのビジョンは、遠く、ハワイの地で、「次は韓国で行いなさい」と示して下さいました。

聖書のみ言葉の対象はまず第一には“イスラエルの民”に語られた言葉です。この言葉も、イスラエルの解放を意味するものです。しかし、新約時代においては、イエス・キリストを主と信じる、”クリスチャンに対するもの”として、受け取ることが出来るわけです。「おとめイスラエルよ」というのは、ただイスラエルだけでなく、主を信じる全世界の人々に対する言葉です。
今回、”回復”というテーマを頂いて、韓国リバイバルミッションを進めましたが、実に韓国と日本の関係は、歴史を見るとあまりよい関係ではありません。本当に、回復を現実的に必要としている領域が多くあるわけです。そんな歴史のただ中で、私たちは奉仕をさせて頂いたわけですが、ある意味、私たちが考えるよりも、その戦いは大きかったのではないかと思います。

実は、私は昨年の九月から、皆さんにもご迷惑をおかけしましたが、月の半分ほどは韓国に行って全土を回り、準備集会をさせて頂きました。多分、一〇〇回以上の集会をしたのではないかと思います。北から南まで(といっても北朝鮮には行けませんでしたが)北朝鮮とのボーダーから、済州島という南の島まで、本当に色々な場所で奉仕をさせて頂きました。その中で、現地に接すると、「この戦いは本当に重要だ」という事とともに、私達は日本を一歩出るだけで、別に何のポジションもありませんが、日本を代表するような立場に置かれる事も体験しました。日本がかつて韓国に行った数々の過ちが、いかに大きかったか、それが未だに解決されていない、傷が癒されていない現実を目の当たりにしました。そして、今までは知識として知っていただけでしたが、この働きを誰かがやらなければならない、放っておいてはいけないと強く思わされました。ただ国に任せておくだけではなく、霊的な問題として、日本の教会が立ち上がらなければいけない、という結論に至らせて頂きました。

五月の三日間の大会に向けて、様々な準備がなされました。皆様方もその大会に加わって下さり、この教会からは、スタッフを入れて一五〇名近くが韓国に行かれたと思います。新城に残って少し寂しい思いをされた方々もおられるかもしれませんが、前線に出た方々も、背後で祈って下さった方々も、同じ戦いであり、共に困難を分け合って下さいました。

今回、韓国リバイバルミッションを終えて、主が私に与えて下さったみ言葉は、いくつかあるのですが、最初に読みましたゼパニヤ書のみ言葉を、一つの結論として受け取りました。それと共に、ピリピ書四章一〇節〜十四節のみ言葉を受け取りました。

「私のことを心配してくれるあなたがたの心が、今ついによみがえって来たことを、私は主にあって非常に喜んでいます。あなたがたは心にかけてはいたのですが、機会がなかったのです。乏しいからこう言うのではありません。私は、どんな境遇にあっても満ち足りることを学びました。私は、貧しさの中にいる道も知っており、豊かさの中にいる道も知っています。また、飽くことにも飢えることにも、富むことにも乏しいことにも、あらゆる境遇に対処する秘訣を心得ています。私は、私を強くしてくださる方によって、どんなことでもできるのです。それにしても、あなたがたは、よく私と困難を分け合ってくれました。」

パウロという人物は、キリスト教の発展に最も貢献した人物ですが、彼が一地方だけに留まらず、当時の世界に出て行って福音を伝える事ができた背景に、何があったかというと、彼一人の力ではなく、彼のために祈り支えた多くの仲間がいたためでした。困難を共に分け合ってくれた、キリストの体に属する、多くの人達がいたことが分かります。

前にもお話しましたが、教会は、ちょうど軍事基地のようで、有事には兵士たちが戦場に出て行くわけですが、基地は最前線の人達を支えるため、最大限の努力をするわけです。やがて、戦いが終わると兵士達が、勝利の喜びに満ちて帰ってくるわけです。前線に出る者も、後方で働く者達も、同じ戦いを共に戦い、一つの困難を分け合って働きを進めるのです。
今回、お一人お一人が、様々な思いで韓国リバイバルミッションに関わって下さったと思います。それは、それぞれの立場で困難を分け合って下さったのです。
パウロが、「それにしてもあなたがたは、よく私と困難を分け合ってくれました」と語っていますが、私も同じ心境です。皆様方が困難を分け合って下さった事によって、今回の働きを終えることができました。

もう一つ、パウロが大きな働きができた秘訣は何かというと、「あらゆる境遇に対処する秘訣を心得ていた」というのです。
案外、私たちは日本から外に一歩出てみますと、自分にとって当然であったことが、当然ではなかったことがわかります。そしてカルチャーショックを受けます。
お隣の韓国に行っただけでも、かなり色々な事が違います。日本においては、「車は左、人は右」と教えられ、横断歩道は「右・左をよく見てわたりましょう」と教育されましたが、韓国やアメリカではこの教育は役に立たないわけです。何故なら、車が右側を走って、人は左側を歩きますから、右を見てわたると、車にぶつかるわけです。左を先に見ないといけないのです。色んな所で違いがあります。

しかしパウロは、「あらゆる境遇に対処する秘訣」を神から教えられていたというのです。貧しさの中にいる道も知っていたし、豊かさの中にある道も知っていた、飽くことにも、飢えることにも、富むことにも対処できたのです。

人間は、低いところから高いところに上っていく時は、案外学習しやすいのですが、逆に高いところから低い所に降りると対応できません。特に“衛生観念”は一度高く上がったら、中々下がれないものです。この頃日本のトイレはウォッシュレットがついていて、それを一度使うと、ウォッシュレットがない世界に行くのが大変です。しかし、ウォッシュレットがない世界から来た人達にとっては、「水が出るトイレ」は驚きのようです。カルチャーショックです。

何年か前、私はインドネシアに行きました。インドネシアでトイレに入り、用を足して出ようとしたら、何と紙がありませんでした。“紙なく望みなく”見捨てられた気になってどうしようかと思いました。そこにはバケツに汲んである水と柄杓がありました。「何のために使うのだろうか」と考えました。つまり、その水を使って、“手動のウォッシュレット”でした。それが出来なければインドネシアでは、生きていくことが出来ないわけです。本当に、日本を一歩出れば色々な文化の違いに、対処しなければなりません。

お隣の韓国は、日本と共通した部分も多くありますが、実は、色々な困難もありました。そんな中でも、神が一人一人を成長させて下さって、働きを全うさせて下さった事を心から感謝します。
先ほども言いましたが、今回の働きは、私達が考える以上に大きな霊的戦いではなかったかと思います。それは、韓国リバイバルミッションの本大会が近づくにつれ、様々な事件が起こったからです。それも国際的な事件が、韓国リバイバルミッションの本大会に照準を合わせたかのように、一気に起こってまいりました。「もしかしたら、本大会は開催は不可能かもしれない・・・」と何度、思わされたのかわかりません。しかし神は、大会の期間を守って下さいました。

実は、本大会が終わっても、まだ韓国リバイバルミッションは続いています。是非とも皆さんに祈って頂きたいのですが、特に今日は重要な日です。先週の韓国リバイバルミッションの模様が、CBSというテレビ局によって、韓国全土に放映されるからです。昨日は第一日目の模様が放映されました。今日は1時から4時までの3時間、連続で二日目と三日目のメッセージが、韓国全土に放映されます。それが韓国リバイバルミッションの会場に来れない方々にも届いて、韓国に大いなる祝福がもたらされるよう、祈って頂きたいと思います。三日間で一万五千人ほどの方々が来られました。
しかし、この本大会に時を合わせるかのように、色々な大きな問題が起こってきました。

まずは何が起こったかと言うと、“豚インフルエンザ”です。WHOが新型インフルエンザに対する警告を四月二四日に出しました。日本も警戒していましたが、今の世界は、「よその国」という概念は成り立たないのです。人々がすごいスピードで空中を飛んでいる時代ですから、飛行機を通して、メキシコで起こった事があっという間に、世界中に到達するのです。
四月二四日に警告が出され、日本で最初の患者が発見されたのが、五月一日のことでした。その後、検疫で阻止したと思われていたウイルスが、知らない間に日本に入っていて、関西地方でどんどん広がっていきました。五月の二〇日くらいから、ぐんぐん患者数が上がって、四〇〇人を突破するほどの勢いになったのです。この傾きで上がって行ったら、相当、危機的状況になるのではないかと思いました。豚インフルエンザが広まった事により、韓国リバイバルミッションのツアーキャンセルが相次ぎました。初めは、韓国に豚インフルエンザが先に入っていましたから、「韓国に行くと豚インフルエンザに感染するかもしれない」といって、キャンセルする人がいましたが、今度は逆に、関西地方にどんどん広がって、学級閉鎖が行われ、公共の仕事についている人々は、「国から出てはいけない」というお達しが出たりして、日本から出ることが出来ない状況が起きてきました。
また韓国では、「日本人来るな、インフルエンザを持ってくるな」という感じで、検疫体制が強化され、体温も測られるし、大変な状況になっていきました。グラフの傾きがそのまま上がったらどうでしょうか、絶対に、韓国リバイバルミッションは、中止するしかなかったと思います。

しかし感謝なことに、二〇日を過ぎた頃から、徐々に傾きが緩やかになり、何とかなったわけです。あのままいけば、礼拝もできないような状況になっていたかもしれません。皆さんの祈りによって守られました。

しかしそのただ中に、五月二三日の朝、大事件が起きました。それが何かと言うと、韓国の盧武鉉前大統領が自殺するという、痛ましい、気分の悪い事件が起こったからです。私はその時韓国におりましたから、韓国の社会がどんな雰囲気になったかを、肌身で感じました。
彼は、家族の中の不正で検察庁に取り調べられていました。私は、彼が検察庁に呼び出され、報道陣に囲まれている姿をテレビで見た時、「この人、自殺しなければいいけど・・・」と思いました。何故なら、この頃、韓国の社会では、自殺がとても大きな社会問題になっているからです。盧武鉉の顔を見たときに、「この人は自殺しそうな顔をしている・・・」と、ふっと思いました。
二三日の早朝、彼が自殺したというニュースが韓国全土に伝わり、大きな衝撃でした。

日本でも、昭和天皇が死んだ瞬間に、国全体が喪に伏して、クラシック音楽を流して皆が沈んだ雰囲気になりましたが、韓国もそれに似た、いや、それ以上の雰囲気でした。瞬間的に雰囲気が変わり、韓国全土に前大統領を礼拝する祭壇が公設・私設併せて、何百カ所も設置され、多くの人々が昼間からひれ伏して、死者礼拝をし始めたのです。私はソウルの駅前に設置された祭壇に行って、写真を撮ってきましたが、本当に社会の雰囲気が変わりました。
知り合いの国会議員の方が電話をくれて、「順先生、今の状況はまずいですね。この状況だと、日本が何かをやると、危険な状況になるかもしれないので、よく考えた方がいいですよ」と言われました。
私も色々と情報を集めましたが、日韓関係は常に緊張をはらんでいますから、国民全体が喪に伏している時期に、日本主催でイベントをすると、もしもそれを不愉快に思う人がいて、「何で日本がこんな時にやるんだ」などと、デモなど起こしたら、社会問題、国際問題にまで発展しかねないからです。
私は韓国の色々な方々に、「どうですか、こういう期間に集会をするのは、どうとられますか?」と聞いたら、「微妙な感情ですね・・・」と言われました。心が暗くなりました。
また、葬式がどのくらいの期間続くのかにもよりますから、心配でした。韓国では、最低でも葬式は三日かかります。規模によって三日葬になるか、五日葬になるか、七日葬になるかということで、葬式の期間によっては、私達の集会が出来なくなってしまう、可能性も出てきたわけです。

何と、政府の発表によると、「七日葬」となりました。死んだ日から、七日間葬式が続くのです。それも国民葬といいまして、国民全員が参加する葬式形式でした。しかし本当に感謝な事に、二三日に盧武鉉が亡くなり、七日目というと、二九日、本大会が始まる当日でした。それも、葬式は朝九時から始まって昼に終わるので、三時から開催しても問題はないことがわかりました。それで、無事に葬式の期間からもはずれ、今回のミッションを開催させて頂きました。もしも盧武鉉が、「もう一日待ってから死のう」としたら、どういう展開になったのかわかりません。
今回は日本が主催ということで、もしかして、色々な問題が起きたらいけないという事で、会場には警察の警備が付き、ものものしい体制でした。危機一髪で神様が守ってくださいました。

しかしそれもつかの間、今度は、五月二五日に何が起こったかというと、北朝鮮が予告もなく、二回目の核実験を行ったのです。日本でも北朝鮮の核実験が、大きく報道されたと思いますが、実は、韓国と北朝鮮はいまだに“戦争中”です。ただ、休戦中だけなのです。ですから、いつ再開されてもおかしくない状況なのです。
そのような緊張感のただ中で、二五日に北朝鮮が国際世論を無視して、核実験を行いました。その威力が今までよりもずっと大きいということで、韓国社会は緊張しました。盧武鉉前大統領の自殺のニュース一色だったのが、今度は、「北朝鮮が核実験を行った」というニュース一色になりました。韓国政府は二五日に北朝鮮が核実験を行ったということを受け、「大量破壊兵器拡散防止構想」、「PSI」に正式に参加することを、二六日に発表しました。日本でもそれが報道されたと思います。
韓国がそれまでPSIに参加していなかったのは何故かというと、PSIに参加すると、核実験をしたような国々の船が近くに来たら、臨検と言って、一歩踏み込んで働きを進める条約を受け入れることになるので、今の緊張状態のなかでそれを受け入れると、北朝鮮を大きく刺激することになるため、加入していなかったのです。北朝鮮の船も、韓国近海を行き来していますから、怪しいと思われる船があれば、それをつかまえて検査せざるをえず、そうなると、一蝕一発で戦争に発展するかもしれないからです。

しかし、韓国政府はその条約に二六日にサインしました。それに対して、北朝鮮がどういう反応をしたかというと、「これは我が国への宣戦布告と同じだ」と声明を発表したわけです。それで、情報収集や偵察に関する警戒レベルが、一挙に実戦レベルの一歩手前まで引き上げました。
一蝕一発で戦争が始まるかもしれないという、危機的状況が二五日から二六日にかけて起こりました。
本当に、韓国リバイバルミッションの本大会に向けて、これでもかという程、内外で大きな事件が起こりました。その後、金正日の後継者として、三男が内定したと報道されたり、南北問題が動き出したのです。

私たちは、祈りの中で、韓国リバイバルミッションを行いなさい、南北統一のために祈りなさいと言われ、このような働きに進んで行ったのですが、これはただ単なる働きではなく、目に見えない世界を牛耳っている悪魔に対して、大きな打撃であるのです。そのため、韓国リバイバルミッションをとどめる働きが、その期間に集中したように思えてなりません。
これを、偶然としてとられるか、霊的な意味合いがあったととらえるのかは一人一人の自由ですが、現実的に、韓国リバイバルミッション開催が危ぶまれたのは事実でした。

けれども、それらを超えて、主が無事にこの働きを完成させて下さいました。それはとても感謝です。スタッフ達が言っていましたが、「これほどまでに、いろいろ起こってくると、この働きが主のみ心をつかんだ働きだと、よくわかるから逆に嬉しい」
主が危機的状況から守って下さいました。皆さんの祈りがあったことを、心から感謝します。このような大きな戦いがありましたから、きっと、これからは見える世界においても、大きな勝利を見せて下さるのではないかと思います。

今回は日本から大勢のスタッフが、韓国と一つになって働きを進めるという、今までの歴史にはない、初めての働きでした。ですから、文化や習慣、やり方の違いなど、乗り越えなければいけない事柄が多くありました。

一つ、私たちが試される出来事が起こりました。今回、二九日から三一日までの三日間、ミッションを行ったのですが、初めは四日間の予定でした。韓国側から、「四日間はとても難しいので、三日間にして下さい」ということになりました。
最初の28日は、すでに会場を借りていましたから、韓国側のひとつの団体が、「集会をしたい」と申し出があり、貸すことになりました。その中で私たちのことも紹介してくれるし、時間をとってくださるという事でした。28日は、インチョンのメソジスト教会連合が、毎年行っている祈祷会をしたいという事でした。そこにお貸しするという形になったわけです。

その28日の集会は一万人くらいが集まり、私達も二九日から本大会なので、その集会を見学して、翌日からの集会の準備をしました。恵まれた集会でした。その中で私たちのプログラムも持たせて頂き感謝でした。

集会が終わり、一万人の方々が帰られた後、会場の係の人が来て、「借りたのは日本側なので、この会場の掃除は、すべて日本側がして下さい」と言われました。信弘先生を初め、十数名のただ見学に行った人たちは、唖然としました。一万人にペットボトルの水が配られていたのですが、そのペットボトルやゴミが山のようになってすごい状態でした。
「俺たちが掃除をするのか・・・」という事で、皆、真っ青になりました。「冗談じゃない」と言って、日韓関係は最悪になりそうでした。しかし、「契約は日本人ですから、日本人が掃除して下さい。」ということで、韓国人はみんな帰ってしまったのです。
残されたのは信弘先生はじめ、日本人スタッフ数名と、二・三名の韓国人スタッフでした。ある意味、本当にショッキングでした。しかし、皆が少し怒っている時に、主が、「今回あなたがたは、韓国に仕えるために来たのでしょう。だから、何があっても、とことん韓国に仕える気持ちでやらなければならない」と語って下さいました。
皆が「こんなゴミを集めるのはいやだ」という顔をしているただ中、今回は、とことん仕えるために来たのだから、ゴミ集めも喜んでやろうじゃないかと、まずは皆で祈りました。「韓国に真剣に仕える事ができますように」という、祈祷会を持ちました。

最初はむかついていたようでしたが、「これが霊的戦いだ。今回は何があっても、韓国に心から仕えることが出来ますように!」と祈りました。その後、喜んで夜の一時過ぎまで、スタッフたちはゴミを集めて分別し、一万人の会場を掃除しました。
次の日にはまた集まって、文化や習慣の違いがあるかもしれないけど、何があっても、今回は仕えるために来たのだから、それを忘れず、主に仕えるように韓国に仕える働きをしよう、と申し合わせて、三日間を過ごしました。
様々な困難がありましたが、日本人スタッフ達は、本当に喜んで奉仕しました。その姿が韓国の人々の心を打ったようです。
「何故、日本人たちは、あんなに喜んで奉仕しているのですか・・・」と。韓国の方々も加わって、共に喜んで働きを進める事ができました。
あの時、「何でこんな掃除をしなければいけないんだ、冗談じゃない」と、頭に来たら、すべて壊れていたのかもしれません。
あの日、私たちの中で乗り越えなければならないものが、あったのではないかと思います。しかし、勝利に導いて下さったことを心から感謝します。私は今回、主が大きな扉を開いて下さったのではないかと思っています。

ミッションが終わってから、与えられたみ言葉がもう一つあります。それは詩篇一〇七編一〇節〜十六節です。

 「やみと死の陰に座す者、悩みと鉄のかせとに縛られている者、彼らは、神のことばに逆らい、いと高き方のさとしを侮ったのである。 それゆえ主は苦役をもって彼らの心を低くされた。彼らはよろけたが、だれも助けなかった。この苦しみのときに、彼らが主に向かって叫ぶと、主は彼らを苦悩から救われた。主は彼らをやみと死の陰から連れ出し、彼らのかせを打ち砕かれた。彼らは、主の恵みと、人の子らへの奇しいわざを主に感謝せよ。まことに主は青銅のとびらを打ち砕き、鉄のかんぬきを粉々に砕かれた。」

 十節から十四節までのみ言葉は、ある意味で、日本の事かもしれません。歴史的に見て、日本がアジア諸国に犯した罪はたいへん大きく、そのために霊的に苦役を持って、心が低くされたのかもしれません。
 しかし、今回の戦いにおいて、主がその苦悩から解放し、青銅のとびらを打ち砕き、鉄のかんぬきを粉々に砕かれたと信じます。主がひとつの勝利を与えて下さったと確信しています。これに関連して、イザヤ書四五章一〜五節は、本大会を前に、主が導いて下さったみ言葉でもあります。

「主は、油そそがれた者クロスに、こう仰せられた。「わたしは彼の右手を握り、彼の前に諸国を下らせ、王たちの腰の帯を解き、彼の前にとびらを開いて、その門を閉じさせないようにする。わたしはあなたの前に進んで、険しい地を平らにし、青銅のとびらを打ち砕き、鉄のかんぬきをへし折る。わたしは秘められている財宝と、ひそかな所の隠された宝をあなたに与える。それは、わたしが主であり、あなたの名を呼ぶ者、イスラエルの神であることをあなたが知るためだ。わたしのしもべヤコブ、わたしが選んだイスラエルのために、わたしはあなたをあなたの名で呼ぶ。あなたはわたしを知らないが、わたしはあなたに肩書を与える。わたしが主である。ほかにはいない。わたしのほかに神はいない。あなたはわたしを知らないが、わたしはあなたに力を帯びさせる。それは、日の上る方からも、西からも、わたしのほかには、だれもいないことを、人々が知るためだ。わたしが主である。ほかにはいない。」

 これは、ペルシャの王クロスに語られた言葉でもありますが、彼は知らないうちに神から権威の肩書きが与えられ、力が与えられ、バビロンに捕らわれていたユダヤ人達を解放したわけです。
 今回、私達は気づいていないのかもしれませんが、神が日本の教会に、また私達に肩書きを与え、力を与え、険しい地を平らにして、扉を開き、隠された財宝を手に入れることが出来たのではないかと期待しています。
 今日お読みした、エレミヤ書三一章、ゼパニヤ書を連続して読むときに、主が新しい事をして下さったと受け止めています。ゼパニヤ書三章をもう一度読ませて頂きます

「シオンの娘よ。喜び歌え。イスラエルよ。喜び叫べ。エルサレムの娘よ。心の底から、喜び勝ち誇れ。主はあなたへの宣告を取り除き、あなたの敵を追い払われた。イスラエルの王、主は、あなたのただ中におられる。あなたはもう、わざわいを恐れない。その日、エルサレムはこう言われる。シオンよ。恐れるな。気力を失うな。あなたの神、主は、あなたのただ中におられる。救いの勇士だ。主は喜びをもってあなたのことを楽しみ、その愛によって安らぎを与える。主は高らかに歌ってあなたのことを喜ばれる。」

 今回の働きを通して、主が私たちのことを喜んで下さっていると信じます。日本にあった呪いの宣告が打ち破られ、扉が開かれ、リバイバルの財宝が目の前にあることを期待しています。
 重ねて、皆さんのお祈りに支えられ、今回のミッションを開くことが出来たことを、心から感謝致します。

 今日は最後に映像を用意しました。先週の韓国ミッションの最終日の映像を、一〇分くらい見て、共に感謝をしたいと思います。午後から、この模様が韓国においてCBSでテレビで放映されます。是非とも祈って頂きたいと思います。韓国全土にインパクトがあり、人々が解放され、自由にされますように祈って頂きたいと思います。
 心から感謝して、もう一度主に栄光をお返しする拍手をお捧げしましょう。ハレルヤ!

 天の父なる神様、み名をあがめて、心から感謝します。韓国リバイバルミッションには、数々の戦いがありましたが、あなたが助けて下さった事を、心から感謝します。イエス様の十字架の血潮なくして、私たちはみ前に立つことは出来ませんが、本当にあなたの十字架を心から感謝します。あなたが与えて下さった血潮と、裂かれた肉を覚えて、聖餐式を行います。主よ、あなたの愛に触れることができますように。今日、語らせて頂きましたみ言葉が、聖霊によってただ中に実現しますように。ゼパニヤ書三章のみ言葉を宣言します。今日、主が私たちのただ中におられることを宣言します。主が私たちを喜んでおられることを心から感謝します。
 韓国ミッションで勝ちとった勝利を、一人一人の上に置いて下さい。すべての栄光をお返しし、イエス様のみ名を通しお祈りいたします。アーメン!


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