東京

新城教会牧師 滝元 順

日本は東京によって成り立っているといっても過言でない。政治、経済、教育、文化、その他、全ての中心が東京に存在し、地方は常に東京を意識し、また、特別な価値観を持っている。東京で買ってきた服は地方で買った品物よりも高級に見える。朝、NHKのテレビニュースは東京のスタジオから放送される。途中、この付近では名古屋版のニュースが流れるが、その途端、アナウンサーの着ている背広が東京のアナウンサーより安物に見えるのは私だけだろうか。
 地方の文化が東京に影響をもたらす為には相当の時間と労力がいる。四国の讃岐地方に行くと昼は決まってうどんを食べる。食堂に入ってうどん以外の物を注文するには勇気がいる。しかし、東京を含めて、全国お昼はうどん、という文化を定着させようとするならば、讃岐地方の人々が、相当の労力を費やさなければならないだろう。
 私は近頃、「東京リバイバルミッション」の準備の為に、全国を駆け巡っている。北は北海道から、南は九州、沖縄、南西諸島に至るまで、行ってない地方はない位だ。それでおもしろい発見をした。それは、全国どこに行っても、女子高生のスタイルが同じという事だ。ダラッとしわの寄ったルーズソックスは女子高生スタイルの定番のようだ。誰が始めたのかは知らないが、おかしなものが流行る世の中だ。田舎の女子高生の靴下が下がっていただけでは誰も気に留めないだろう。多分、農作業か何かを手伝ってずり落ちている位にしか感じないかもしれない。しかし、東京の場合は、それがそのままファッション化してしまうから凄い。ルーズソックスの発祥地は知らないが、多分、東京の女子高生の間に流行ったのが全国に広がったのだろう。東京には一瞬にして全国を感化してしまうパワーがある。日本人の中の、「長い物には巻かれろ。お上がやるなら同じように」という、横並び意識がそうさせているのかもしれない。
 宗教も同じではないかと思う。田舎での宗旨変えはなかなか力のいるもんだ。仏教徒がキリスト教徒に改心する場合、現代でもそれなりの覚悟が必要だ。しかし、もし東京全体が改心したらどうだろう。日曜日は家族揃って教会に行くようになったらどうだろう。多分、地方はこぞってキリスト教に改心するに違いない。そんな訳で、私たちも東京の人々がクリスチャンになる為、全力で働いているのである。そうしたら、新城を始め東三河の皆さんも教会に来やすくなるだろうと思う。
 「東京リバイバルミッション」は歴史的な集まりになるに違いない。今、日本人は本物を求めている。何があっても揺るがない基礎を求めている。それがイエス・キリストの中にある事を知るようになるだろう。
(新城教会牧師 滝元 順)
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