予想外の出来事

新城教会牧師 滝元 順

 人間が一番慌てふためくのは、全く情報もなく、同時に概念を持ち合わせていない事柄が突然身の回りに起こる時ではないでしょうか。今年は悪い意味で、そんな事件が多く起きたような気がします。来年こそ、良い事が多く起こされるように祈りたいものです。
 さて、人類の歴史上、「クリスマス」ほど多くの「驚き」が連続して起こった時期もなかったのではと思います。一般的なクリスマスのイメージに、「静けさ」がありますが、聖書に記録されているクリスマス前後の事柄について読むとき、それは間違ったイメージであることに気づかされます。(新約聖書ルカによる福音書一、二章参照)
 クリスマスストーリーは、まず、イエス様出現の為の道を備えた人物、バプテスマのヨハネ誕生から始まります。老祭司ザカリヤの所に天使が現れ、老妻エリサベツが妊娠し子どもを生む事を伝えその通りになりました。
続いてマリアに天使が現れ、彼女が処女であったのに、聖霊によって懐妊する事が告げられました。婚約者ヨセフにとって、彼女の突然の妊娠は大きな驚きであり、彼女を内密に去さらせようとしました。すると、ヨセフにも天使が現れ、その事実を受け入れるように語りました。やがて臨月が近づいた時、住民登録のために自分の故郷に帰る必要に迫られ、彼らは旅に出ました。すると旅の途中マリアは産気づき、緊急措置として馬小屋で出産するはめとなりました。これも彼らにとって静けさとはほど遠い出来事だったでしょう。
さて、その付近で羊飼い達が夜、羊の番をしていました。これは羊飼いにとって何も特別ではなく通常生活の一部でした。しかし、突然、神の栄光が照り輝き、「天の軍隊が現れた」と聖書は記録しています。これは羊飼いにとって全く予想外の出来事で、彼らは「ひどく恐れた」と記されています。やがて彼らはイエス様と出会うのです。
 しばらくして、当時の王ヘロデの所に、東の国から博士達が突然来て、新しく生まれた王の所在を尋ねました。ヘロデは自分以外の王の誕生について聞き恐れ、何と、付近の二歳以下の男子を全員を処刑するという悲惨な事件へと発展しました。ヨセフとマリアはそんな中、イエス様を連れてエジプトに脱出し危うく難を逃れました。
 これら一連の事件は、私達の持っているクリスマス・イメージを全く覆すものです。しかし、これが実際に今から1998年前、イエス様誕生と前後して起こったクリスマスの出来事です。これは何を意味し、現しているのでしょうか。それは神が人類に直接介入されるとき、数々の驚くべき事柄が連続して起こるという事です。ここ数年日本に驚くべき事柄が連続して起こっていますが、これらは神の日本への警告と介入であるように思います。この警告を受け入れ、真の神、イエス様に目を向ける時、クリスマスが最終的に「救い主の誕生」であったように、日本にも救いが訪れることを信じます。
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