いのちのパン
滝元順

新城教会主任牧師
滝元順

神の守りを受けよう
私は山に向かって目を上げる。私の助けは、どこから来るのだろうか。私の助けは、天地を造られた主から来る。
旧約聖書 詩篇121篇

 イギリスの劇作家で、ノーベル文学賞を受賞したバーナード・ショーに、ある時新聞記者が、「あなたを一番助けた書物は何ですか?」と質問しました。すると、彼は大へんユーモアのある人物で、「貯金通帳さ」と答えたそうです。お金は人生にとって必要なものですが、お金に助けられるどころか、苦しめられている人も少なくありません。
 さて、冒頭の言葉は聖書の有名な一節です。ユダヤ人は毎年、神を礼拝するためにエルサレムに行きました。エルサレムは標高700メートルほどの高台にあります。人々は長い旅を続けて麓までたどり着いたとき、この詩を歌ったのです。『私は山に向かって目を上げる』とは、現実的な山というよりも、人生の山、困難の山です。時には人生において、『私の助けはどこから来るのだろうか』というような状況に陥ることがありますが、続く言葉は力強い信仰告白です。私の助けは、『天地を造られた主から来る』のです。聖書をお求めになって、詩篇121篇の全編をお読みになってください。それは短い詩ですが、そこには、「あなたを守ります」という言葉が6回出てきます。聖書の中の「数」には意味があります。そして、「6」とは人間を現す数字であり、その意味は「不完全」です。
 人生のテーマは「守り」かもしれません。車で道路を移動するだけでも、多くの守りのアイテムに囲まれています。それらは全て、命を守るためのものです。しかしどれをとっても完全なものはありません。聖書の数字「7」は神の数字といわれます。その意味は「完全」です。即ち、生活のただ中に、天地を造られた神の守りをおくとき、それは「完全」な守りとなるのです。教会では人生の守りを祈ります。あなたも唯一の神の守りを受け取ってください。では、次のように声を出して祈ってください。
「イエス様、私の人生を守ってください!」

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