一家に複数の車を保有し、子どもまでが携帯電話を持ち歩き、年間二千万人近くが海外旅行を楽しみ、そして、世界一の長寿の国、それが日本です。現在不況といえども消費大国としての地位は変わりません。日本は戦後の混乱からみごとに立ち上がり、大きな発展を遂げました。これ以上何が必要なのかと思うほど、世界がうらやむ豊かな国となりました。しかしながら、人の幸せ度は毎年のように低下し、悲しいことに一日に百人近くが自殺し、数百万人が家の中に引きこもっていると言われます。近年増加傾向の自殺については、一年で新城市がなくなるほどの数です。また、最近、犯罪の低年齢化と凶悪さが目だっています。殺人事件は多発し、人の命が軽視されています。そして、その凶悪さと残酷さに至っては、目を覆いたくなるものがあります。先日、大阪府池田市の小学校で起きた事件は、直接的被害者はもとより、全国民を震撼させ深く傷つけました。全く信じられない出来事が毎年、加速度を増して多くなっています。現在、小泉内閣が掲げている「改革」は、多くの国民から支持を得て期待感が高まっています。しかしながら、社会のどこをどの様に変えたら真の改革に至るのかについては、依然として不透明なままです。一体、日本はどこに向かって行くのでしょうか。私たちの子どもや孫の時代には、どんな時代になるのでしょうか。日本は善きに付け悪しきに付け、アメリカに追従していると言われます。もしかしたら学校が戦場化する日が来るのかも知れません。 「今月の祈り」 |