いのちのパン
滝元順

新城教会主任牧師
滝元順

なぜ、この季節が「新年」なの?

 2003年、明けまして、おめでとうございます。新しい年を迎え、新しい気持ちで一年を始めたいものですが、今年もあまり明るい題材のない年明けでしょうか。
 そもそも、この寒い季節から一年が始まるのはなぜでしょう。日にちは連続していますから、どこから切って1年を始めても良いはずです。日本においては明治のはじめまで旧暦が使用されており、立春を含む新月の日が年初でした。しかし、明治5年12月2日の翌日が、「明治6年1月1日」として定められ、太陽暦、すなわち「西暦」に切り替えられたのです。この季節、私たちは、何気なく新年を祝っていますが、始まったのはそんなに昔のことではないのです。
 では、「西暦」はどのようにして、始まったのでしょうか。今年は、紀元2003年ですが、ご承知のように、それはイエス様がお生まれになって2003年が経過したことを意味します。
 古代ローマ人は、長い経験の中から、12月25日を境に、日照時間が長くなることを知っていました。それで長年、その日を「太陽再生の日」として、太陽を拝んで来ました。地球が丸いことなど、まるで考えていなかった時代の人々にとって、太陽を拝むのは当然かも知れません。しかし、コンスタンティヌス帝が改宗したことにより、ローマにおいてキリスト教が国教となり、人々は天地宇宙を造られ、太陽をも創られた神がおられることを知ったのです。その結果、12月25日は太陽再生の日ではなく、イエス様の誕生日クリスマスに変えられたのです。
 さて、ユダヤ人男性は、生まれると必ず「割礼」と呼ばれる儀式を行います。その儀式は、男の子が生まれて「8日目」に行われます。ルカの福音書は、「八日が満ちて幼子に割礼を施す日となり、幼子はイエスという名で呼ばれることになった。胎内に宿る前に御使いがつけた名である。」と記されています。イエス様も、生まれて8日後に、割礼を受けられ、その日をもって「イエス」と呼ばれるようになりました。
 12月25日から8日後、すなわち、「イエスと呼ばれはじめた日」割礼記念日が、西暦の中で1月1日「新年」と決められ、祝われるようになったのです。
 日本人はイエス様のことをあまり知りませんが、西暦によって一年をスタートしているのは、すなわち、イエスという名前と共に一年をスタートしていることになります。
 あなたも、「イエス様」の名前を宣言して、新しい年を始めてみませんか。どんなに暗い時代が来ても揺るぐことのない1年を、神はあなたに与えてくださることでしょう。

大きな声で宣言しましょう!
 イエス様。私は2003年をイエス様の名前と共に始めます。この一年、すべての危険から私をお守り下さい。イエス様の名前によって、この年を宣言します。アーメン
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