いのちのパン
滝元順

新城教会主任牧師
滝元順

知ってるつもり?

 日本人は、信仰している対象を、「知っているようで知らない」と言われます。今年の全国の初詣者数は、不況を反映してか、例年よりもかなり多かったと報じられています。しかし、どんな対象に願いを祈るのかを、はっきりと理解したうえで初詣に出かけた人は、あまり多くはないでしょう。日本は多くの点で中国の影響を受けています。漢字を使っていることからも、それはよく分かります。けれども、日本がインド文化の影響を強く受けていることは、あまり知られていない事実です。日本人に、「あなたの宗教は何ですか?」と問うならば、そのほとんどが、「仏教です」と答えるでしょう。しかしながら、仏教が、ヒンドゥー教と深い関係にあることは、あまり意識されていない点です。あるインド哲学の専門家は、「仏教は、ヒンドゥー教から民族性を排除した、輸出用のヒンドゥー教である」と語っています。日頃、日本人が拝んでいる仏像の多くは、ヒンドゥーの影響によってもたらされたものです。身近な例を挙げるならば、豊川稲荷や七福神などは、ヒンドゥー神そのものなのです。
 さて、夫婦において、妻が夫のことを全く知らなければ、夫婦関係も、家族も成り立ちません。本来宗教とは、神との信頼関係であり、神は信じる者を知り、信ずる者も、日々、神のことを深く意識する関係にあるべきです。
 聖書は、神と人との関係について、それは、「親しい間柄」にあり、「神はあなたの名を知っている」と告げています。そして、私たち、信じる者たちも、神の名を知っているのです。聖書に、ザアカイという男の物語が出てきます。彼はそれまで、一度も、イエスさまと面識はありませんでした。しかしある日、有名人イエスさまが、彼の住んでいるエリコという町にやって来ました。彼はイエスさまを一目見ようと群衆に紛れたのですが、背が低くてよく見えなかったために、近くの木に登ってイエスさま一行が通り過ぎるのを見物していました。すると、木の下に差しかかったイエスさまは、足を止めて見上げ、「ザアカイ。木から下りて来なさい。今晩私は、あなたの家に泊まることにしているから」と声をかけました。このストーリーは、神は、すべての人に関心をお持ちであり、神との親しい関係が築かれることを現しています。
 あなたと、神との関係はどうですか?神に知られ、神ご自身と親しくなる人生にお入り下さい。それは、イエスさまによってもたらされるのです。そうしたら、人生に必ず、良い変化が起こります。

声を出して、祈りましょう。
祈り: 私のことを知っておられるイエスさま。私も、あなたのことを知ることが出来ますように、声をかけてください。お願いします。アーメン
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