わたしはこうして変わった・・・
主に向かってハーププレイズを!

覚張京子さん

『女の子が生まれたら、ハービストにしたい…』そんな母の願いをうけて生まれた私は、10才になったときからハープを習い始め、高校卒業とともにプロの道へ進むことになりました。しかし、そのころから次第に私は、演奏することが恐ろしく思えるようになりました。ハープを弾いていると、私の内面が全て映し出され、会衆の面前にさらし者になっているように思えてならなかったのです。プロとして生活のためには演奏できても、ただでハープを弾く気にはとてもなれませんでした。ですから、演奏しても、お金をいただいても、心には少しの満足も得ることがありませんでした。結婚して、程なく赤ちゃんが与えられました。良い母親になろうと、たくさんの育児書を読んだりしましたが、実際の育児は、思った以上に大変でした。そんな折りに、主人が出先で骨折してしまい、2人の面倒をみなければならなくなり、ついに私は、子育て一つ満足に出来ない、役立たず人間だと自分が嫌になり、鬱病になってしまいました。
「今度おっぱいを飲ませたら自殺しよう」などと、いつも思うようになっていた私に、ある日、2つ年下の妹から手紙が来ました。妹も私と一緒にハープを習い、シンガポールでハービストとして活動していましたが、クリスチャンになり、手紙には「イエス・キリストを信じて本当に嬉しい」と、書かれていました。私の病気を知った妹は、賛美のテープを送ってくれたりしました。そして、夏休みを利用して帰国し、「お姉ちゃん。教会へ行ってみない?」と誘ってくれたのです。人と会うこともしゃべることも出来なかった私でしたが、何となく心が動いて、近くの教会に行きました。礼拝の中で「新しいぶどう酒は新しい革袋に入れなければならない」という聖書の言葉から、自分で自分を変えることは出来なくても、イエス様を信じることによって、新しい自分になることが出来るのだと教えられました。私は教会へ通うようになり、毎回、かたくなな心を溶かす、賛美と聖書の言葉を聞きました。「あなたは、あなた以上を出さなくてもいい。持っているもので奉仕すれば…」
私は洗礼に導かれ、鬱病から全く解放されました。そして、念願であった妹とのハープ重奏の夢もかない、ハープによる賛美のCDも作ることができました。私は、イエス様に向かって弾きました。賛美を聞いて私の心が癒されたように、ハープ賛美を主が用いてくださり、心の癒しを体験される方がおられるように、心から祈っています。

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