救いの証
徳永恵子さん

 人間って何のために生きているんだろう? 死んだらどうなるのかなぁ? などと物心着く頃から漠然と考えていましたが答えは見つからず、私は自分の人生を幸せなものにしようと頑張りました。しかし自分の置いたハードルをいくら跳び越えても達成感はほんのしばらくしか続かず、心の奥底は満たされず空しさでいっぱいでした。
 本当の幸せって一体どこにあるんだろう? アメリカンドリームを夢見て1986年渡米しました。しかしそこで私を待ち受けていたのは挫折でした。アメリカの重苦しい現実は私の夢を押しつぶし、孤独の縁へと追いやっていきました。
 ある時日本人の牧師家族と知り合い、集会に誘われ断れずに参加しました。メッセージを聞いて直感的に「私が今まで求めていたのはイエス様だ!」と分かりました。その日以来イエス様をもっと知りたいという思いがとても強くなり教会に通うようになりました。しかし「日本に帰ったらクリスチャンとして生活するのはたいへんだから自分の心の中だけで信じていればいい」と勝手な解釈をしていました。
 ところがある家庭集会の時いろんな質問をしていたら「イエス様を信じているの?」と言われ、英語だったのでとっさに「はい」と答えてしまいました。「あっ言っちゃった!」と一瞬後悔しましたが、「イエス様を信じます!」と告白したその瞬間から何かが変わったのが分かりました。それはまるで心の空洞に何か暖かいものが流れ込んできたような感覚でした。いつも、家庭集会が終わる前から、家に帰ったらまた一人だと思うと寂しくて情緒不安定になっていましたが、この日は家に帰っても全然寂しくありませんでした。逆に心が喜びで満たされウキウキしていました。
 1992年帰国して逆カルチャーショックで辛かった時期が数年ありましたが、心の奥深いところにはいつも平安がありました。イエス様を信じて14年たった今も喜びは続いています。

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