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『神からの幻に生きる民となろう!』

2012.9.23 (SUN)
新城教会主任牧師 滝元順
箴言29章18節

『幻がなければ、民はほしいままにふるまう。しかし律法を守る者は幸いである。』



 ハレルヤ!おはようございます。共に礼拝が守れますことを、心から感謝します。今、大きな台風がこちらに近づいているそうですが、夕方の六時頃にこの地域に来るそうです。あまり来て欲しくないものが来ますが、みなさんで守りを祈って備えたいと思います。

 今日は東京集会があったのですが、ちょっと無理ということで延期させていただきました。日本全体の守りのために祈りましょう。大きな被害がないように、お祈りしたいと思います。

 しかし台風は、無駄ではなく、神が地球環境に必要だから送っているわけです。大きな洗車機の中に日本列島が入るようなものです。先日、沖縄に行きましたら、何年か前に台風が沖縄にあまり来なかったというのです。台風が来ないと害虫がいっぱい発生するし、インフルエンザも流行るというのです。しかし台風が来ると、虫はどこかに飛ばされるし、インフルエンザのウイルスも吹き飛んで、風邪を引かないというのです。だから台風も必要な時もあるわけです。

 時々人生も台風のように、洗車機の中に入ってたいへんな時もあるのかもしれません。しかしそんな事を通して、主は私たちを洗い清め、新しくしてくださるのです。


 みなさんにお祈りしていただきまして、台湾リバイバルミッションも祝福され、無事に終えることが出来ましたことを、心から感謝いたします。現地に行って参加し、祈ってくださった方々、こちらで祈って下さった方々、本当にみなさんと共に戦うことができたことを、心から感謝いたします。後ほど、ご報告させていただきたいと思います。


 昨日は、うちの姪っ子の滝元耶恵がピアスと結婚しました。人生はわからんもんだと思います。私が二十数年前、太平洋上で綾子ビラプスさんというアメリカ人女性に出会ったばっかりに、二人が結婚してしまいました。それが良かったのか悪かったのか、今後に期待するわけです。昨日はインターネットでアメリカとつないで、結婚式に参加できました。この頃はおもしろいです。ちょっとお見せしたいと思います。

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 こんな感じの結婚式でした。ジョー先生も少しハゲて来て、だいぶ私に近づいて来ました。感謝です。

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 ピアスも緊張した面持ちです。みなさんのお祈りに支えられたことを、心から感謝します。


 さて、台湾はどこかといいますと、日本の遙か南です。今回の集会は大変良かったです。台湾の中山長老教会から感謝状をいただきました。「北の国から台湾にやってきてくださった皆様方に、心から感謝します。」とありました。「北の国?どこだよ、それ?」と思ったら、日本のことでした。「俺たちの事か!」と気づいたのですが、日本は台湾から見れば北の国です。皆さん、すごく喜んでくださいました。


 昨日は、「日中国交正常化」の四十周年だったのですが、四十年前までは日本は台湾を国として承認していました。しかし中国と国交を始めた為に、以後、台湾との国交が断絶しました。日本は中華人民共和国を正式な中国として認めたからです。しかし、それにも関わらず、台湾と日本は大変良い関係を保っているわけです。

 みなさんのお祈りに支えられ、今回の台湾リバイバルミッション、一時は先週、上條先生が話していたように、二転、三転する事があって、どうなっちゃうのかなと心配しました。しかし主が守ってくださいました。


 実は日本は日清戦争以降、台湾を日本の領土として、五十年間支配をしました。

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 これは日本が台湾に作った台湾総督府の建物です。すごい建物です。よくぞこんなもの作ったという感じです。今でも日帝時代の歴史的遺物が多く残されています。

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 また、日本が持ち込んだ偶像も残っています。今回は、中山長老教会という所でミッションを持たせていただいたのですが、ちょっと古風な建物です。

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 実はこの教会は日本人の牧師が建てた建物です。しかし戦後は台湾の方々が使っているわけです。

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 最初の夜は歓迎夕食会を開催して下さいました。

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こんな豪華な料理が出されました。たいへん、おいしかったです。テーブルの真ん中にあるのは北京ダックです。北京ダックはあれだけみると、「なんだ、皮じゃないか」と思うのですが、あれはアヒルです。まずは丸焼きにしたアヒルを見せてくれて、その後皮を削いでくるのですが、それを見ないといけません。

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 開先生とざわめきチームが中国語で賛美をして、大変好評でした。「日本から来た人たちが中国語で賛美をしてくれるのか!」と、びっくりしていました。恵まれた集会でした。台湾の方々、日本の方々が集まって持たれた三日間の集会は、本当に恵まれました。

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 これはパノラマで撮りました。主を求め、台湾と日本が一つとなって祈る機会が与えられた、歴史的集会だったと思います。


 今回、台湾リバイバルミッションが始まる前、「主よ、今回、どのような御言葉を台湾に掲げたらいいですか?」と祈った時、二週間前、ここで語らせていただいたイザヤ書六十一章一節〜四節の御言葉をいただきました。特に四節の御言葉を前回学びましたが、この御言葉と共に台湾に出向きました。読んでみたいと思います。イザヤ書六十一章一節〜四節、


『神である主の霊が、わたしの上にある。主はわたしに油をそそぎ、貧しい者に良い知らせを伝え、心の傷ついた者をいやすために、わたしを遣わされた。捕らわれ人には解放を、囚人には釈放を告げ、主の恵みの年と、われわれの神の復讐の日を告げ、すべての悲しむ者を慰め、シオンの悲しむ者たちに、灰の代わりに頭の飾りを、悲しみの代わりに喜びの油を、憂いの心の代わりに賛美の外套を着けさせるためである。彼らは、義の樫の木、栄光を現す主の植木と呼ばれよう。彼らは昔の廃墟を建て直し、先の荒れ跡を復興し、廃墟の町々、代々の荒れ跡を一新する。』


 特に四節の御言葉を、印象的に主からいただきました。私たちの救いは、ただ個人的な領域だけではなく、『代々の荒れ跡を一新する。』という使命も含まれているとお話ししましたが、この御言葉と共に今回奉仕をさせていただくことができました。


 台湾リバイバルミッションを始めるにあたり、会場のことだとか、通訳者のことだとか、いろいろとあって、なかなか大変だ思いましたが、台湾は他のアジアの国々と違って、親日の国なので、とりあえず台湾に行って集会をやって帰ってきたらいいのかなと、ちょっと安易な気持ちもありました。

 しかし七月にアメリカで奉仕したとき、一人の台湾関係の方の解放の祈りをさせていただきました。その方の人生にはいろんな問題があって、たいへん気の毒に思いました。その後ろに悪魔の力が関わっているわけです。台湾と関わりがあるということは、台湾に働いている悪しき力が介入しているはずです。

 それで台湾において、悪魔・悪霊どもと結ばれた契約を解除する祈りの後に、力一杯祈りました。

 「台湾からの悪しき力が手を離しますように!」と祈った瞬間、その人が暴れ始めました。しかしそういう現れがある時は、こっちのものです。それは勝利の印だからです。

 「台湾リバイバルミッションを妨害している台湾の悪霊どもよ、手を離せ!」と宣言すると、「来るな!来るな!台湾に来るな!」という、挑戦的な態度に変わりました。それを見て、「台湾ミッションは重要だ。真剣に祈って準備しなくちゃいけない」と教えられました。祈りによって、その方は解放され、喜んで下さいました。

 その人に「私は今、何をしていましたか?」と聞かれました。私達があの小さな島、台湾に渡って行くのも、大きな霊的戦いであると感じました。「目に見えない世界では大きな戦いがあるんだ」と感じました。


 そしてミッションが近づけば近づくほど、領土問題を中心とする様々な国際問題が発生しました。みなさんもご存じのように、今はどうでしょうか。テレビ、ラジオ、新聞のニュースの中心は、「日中関係」です。それも台湾の側にある尖閣諸島です。その島を巡り、先週は台湾も巻き込んで、事件が連日のように起こっています。


 私たちは時々、行動を取る前に、「これは神様の御心かな、そうじゃないかな・・・」とわからないときがあります。よくわからないけれど、信仰によって踏み出す事があります。するとそこでいろいろな戦いを体験し、主の御心を知ることがあります。

 リバイバルミッションの働きも、何気なくやっているようですが、国と国をまたいで主の大きな計画と戦いがあります。これから歴史がどのように展開していくのかわかりませんけれど、私たちの祈りと行動が、将来を大きく変えるかもしれないのです。

 私たちが主に信頼し、主から示されたことを忠実に行うなら、歴史は、とりなし手たちによって変えられるのです。主から情報を先回りして受け取り、祈らなければならないことを知らされます。

 台湾リバイバルミッションが終わり、祈っている中で与えられた御言葉が、今日お読みした「箴言二十九章十八節」の御言葉でした。


『幻がなければ、民はほしいままにふるまう。しかし律法を守る者は幸いである。』


 この言葉は有名な御言葉です。特に「幻のない民は滅びる」という訳が有名です。それは文語体の聖書を元としているのですが、聖書の翻訳は元々の意味を忠実に日本語に置き換える作業ですが、一つの単語の基本的意味をどう捉えるかで、結構訳が変わります。


 口語訳では『預言がなければ民はわがままにふるまう、しかし律法を守る者はさいわいである。』となっています。


 また、新共同訳は、『幻がなければ民は堕落する。教えを守る者は幸いである。』となっています。


 リビングバイブルでは、『神様を知らない国民は好き勝手に振る舞い、手がつけられませんが、国中の人が神様の教えを守ろうとする国は幸いです。』となっています。


 Today's English Versionという英語の聖書がありますが、それを訳すと『神の導きのない国家は、秩序のない国家です。幸せなのは神の律法を守る人なのです。』となります。


 『幻がなければ、民はほしいままにふるまう。』という言葉は、「神の導きのある国」と「導きの無い国」について教えています。神の導きのある国は幸せですが、神の導きから離れ、神の律法を持たない国は秩序がなくなり、やがて滅びていくというのです。


 私たちは救いを個人的に捉えるのですが、聖書をよく見ますと、救いは個人というよりも共同体、国の存続に関わる事柄です。イスラエルの方向がどちらに行くのか、神の律法に基礎を置いた時には良い方向に行ったけれど、土台を失った時に滅びたのです。これが幻のない民は滅びる、『幻がなければ、民はほしいままにふるまう。』の意味であると思うのです。

 個人的に救いをいただいたならば、続いて共同体の救いについて祈らなければなりません。家族のため、街のため、ひいては国の救いのために祈らなければならないのです。そして、国々のためにも祈らなければいけないのです。国々が神の律法により、御言葉によって導かれるように、クリスチャンは祈る使命があるのです。


 今回の働きを通して、この御言葉を与えられたような気がします。日本は神の律法を持たない国です。それは秩序のない国家となり、やがて滅びに向かって行くわけです。また中国も、韓国も、台湾も同じです。

 「神の律法を持つ民」とは、イエス・キリストを救い主として信じる人々のことを指します。その人たちが、国々のために祈らなければならないことを、知らされるのです。


 実は今回、私は最後の最後まで、台湾でどんな御言葉を語ったらいいのか定まりませんでした。韓国ミッションの時は、事前に韓国の方々との交わりがあり、何が必要なメッセージなのかを感じ取っていましたので良かったのですが、今回、私にとって台湾は初めての奉仕でした。一回、ベトナムの帰りにとりなしの為にちょっと寄ったことはありましたが、台湾の方々との交わりは初めてで、なかなか語るべき御言葉が定まりませんでした。でも、台湾に行く直前、先ほどお読みしたイザヤ書六十一章の御言葉を主から受け取りました。それで、「これでいこう!」と決定し、語らせていただきました。


 メッセージというのは不思議なもので、今日は新城教会で語らせていただいていますが、その場でしか語ることのできない事柄が多くあります。「同じメッセージを語れ!」と言われても、なかなか難しいのです。やはりそこにおられる方々のニーズ、雰囲気、歴史的背景、様々な要素が混じりあって話の方向性は変わって行きます。

 今日は、私が台湾リバイバルミッションで語ったメッセージを、皆さんにビデオでお見せします。これは先週の日曜日の午後からのメッセージです。イザヤ書六十一章一節〜四節の御言葉を基にして、語らせていただきました。台湾に行かれた方は一度聞いたかと思いますが、行かれなかった方は、台湾で聞いているのと同じ気持ちで、聞いていただきたいと思います。

 日本と台湾が今、何をしなければならないのかを、感じ取っていただければ幸いです。


 現在、日本、中国、台湾、韓国、そしてアジアの諸国に様々なことが起こっています。ある意味、歴史の転換期です。私たちがどこに目を向けなければいけないのかを知り、それと共に普段の生活も考えなければならないのです。

 四十分弱のビデオ・メッセージです。今から、台湾リバイバルミッションの映像をみなさんにお届けします。それではよろしくお願いします。




 ハレルヤ!みなさん、こんにちは!今日はみなさんと共に、このような集りを持たせていただき、心から感謝します。台湾と日本が一つとなって、このような集会が開催できてうれしいです。

 私たち全日本リバイバルミッションは、日本のリバイバルのために働いて来ました。でも、なかなか日本にリバイバルが起きません。台湾のみなさんに、是非とも日本の為に祈っていただきたいと思います。

 今、台湾のクリスチャンは、十パーセント以上だと聞きました。日本のプロテスタントのクリスチャン人口は、〇・四パーセントくらいです。礼拝に実際に集っている人数は、だいたい〇・二パーセントです。なんとかしなければなりません。日本教会は大変な中でもがんばっています。私たちも長いこと、祈りと共に働いていますけれど、なかなかうまくいきません。

 そんな祈りの中、神様が一つのことを教えてくださいました。「日本にリバイバルが欲しければ、日本だけのことだけを考えていてはだめだ」ということでした。「特にアジア諸国のために祈るようにならなければならない」と語られました。

 「えっ?アジアのために祈るんですか?」と思いました。すると、「アジアのために祈り始めたら、気がついたら、日本にリバイバルが起こっている」ということでした。


 日本は、太平洋戦争以前から、アジア諸国に対していろいろな罪を犯してきました。その罪が日本の福音化を止めていることに気づかされました。日本の教会がその事に気づき、悔い改め、行動を取らなければならないということでした。日本の教会が自らアジア諸国の教会に出向き、一つにならなければならないということでした。

 そのような導きの中、台湾リバイバルミッションが開かれました。日本の教会はあまり力はありませんが、台湾の教会に少しでもお仕えしたいと願っています。そして今回は、このような機会が与えられ、本当に感謝します。このように台湾の教会と日本の教会が一つとなりました。

 特に中山長老教会でリバイバルミッションを開催できたのは預言的だと私は思います。ここは日本人の牧師が最初に作った教会です。そして現在は台湾のみなさんが集まっています。そんな歴史的な場所で、二つの国のクリスチャンが集まることには、大きな意味があると思うのです。たった三日間の集会ですが、目に見えない霊的世界では、大きな変化が起こっていると信じます。


 今回はこのように、素晴らしい通訳者も与えられました。許先生の通訳は素晴らしいですよね。先ほど司会を通訳してくださった方は日本人です。私と兄弟のように見えるかもしれませんが、主にある兄弟です。先生は日本から台湾に仕えるために遣わされました。台湾と日本が今、一つとなって働きが進んでいます。


 日本人がアジアに出て行くと「我々は憎まれている・・・」と気づかされます。去年、私たちは韓国でリバイバルミッションを行いました。私はこう見えても戦争の後に生まれた人間です。しかし韓国に行きますと、日本人だからということで、やはり特殊な目で見られます。「日本はかつてこの地で、悪い事をしたんだな・・・」と外に出ると気づくのです。どこに行っても、日本人というだけで、憎まれるようなところがあります。「我々の祖先は一体、何をやったんだ!」と思ってしまいます。


 台湾の歴史を見ても、日本が様々なことを行いました。日清戦争の後、日本が入って来て、この地を五十年くらい日本として支配しました。

 昨日、私は林森公園に賛美体操に行きました。賛美体操はすごいですね、中山教会のお年寄りたちが健康である秘訣がわかりました。私は体操に付いていくのが大変でした。

 でも、体操をやっていた広場を振り返ると、びっくりしました。なんと、日本の神社の鳥居があるではないですか。なぜなら、かつて日本が偶像礼拝をここに持ち込んだわけです。悔い改めなければいけないと思いました。日本は偶像礼拝という最も悪い土台を、台湾に置いたことに気づかされました。私はあの場所に立って、悔い改めの祈りをしました。「日本がこの地に置いた悪い土台を取り去ってください。台湾を祝福してください!」と祈りました。


 私は今回、初めて台湾の皆様方と、個人的にお交わりさせていただきました。そうしたら、本当にみなさん暖かい方々ばかりです。そして、日本のことを良く思ってくださっているのを知って、感激しました。

 私はアジアの諸国に行ったら、日本人は嫌われているものだと信じていましたが、台湾は違う、ということに気づきました。日本をこんなにも愛してくれる国があるのかと。日本の教会が最も一致できる教会が、もしかしたら台湾教会ではないかと思いました。

 憎しみのある所には神様は働きません。しかし、一致がある所に、聖霊様は働きます。日本のリバイバルのために、台湾教会と一つにならなければいけないと痛切に感じました。これからも台湾のみなさんと一つとなって、台湾のリバイバル、日本のリバイバル、アジアのリバイバルのために祈っていきたいのです。是非ともよろしくお願いいたします。


 今日は伝道会ですから、みなさんと共に聖書から学んでいきたいと思います。今日もしも、イエス・キリストについて知らない方がおられるならば、イエス・キリストを信じる時となりますように。

 先ほど、イザヤ書六十一章を読んでいただきました。それはイエス・キリストがこの地上に生まれるという預言でもありました。イエス様が生まれる七百年も前に、すでにこのような預言がありました。ルカ四章の所を見ると、イエス様がイザヤ書六十一章を引用し、「今日この御言葉が実現しました!」と語られました。

 イザヤ書六十一章は「福音」とは何かについて述べています。


 私たちが幸せを感じる瞬間がいくつかあります。私が一番幸せを感じる瞬間はいつかというと、レストランに入ってメニューを手渡された時です。「さぁ、何を注文しようかな・・・」と考えている時は幸せです。

 先ほどもレストランに入ってランチを注文しました。台湾料理は日本人にとっては安く感じ、おいしいです。何を注文しようか迷ってしまいますが、メニューにある料理はなんでも注文できるのです。


 イザヤ書六十一章は「福音とは何か」のメニューです。『貧しい者に良い知らせを伝え』とありました。「良い知らせ」が、教会でよく使う用語「福音」です。この頃は悪い知らせばかりありますが、教会には良い知らせがあるのです。

 この福音のメニューの中で最初に上げられているのが、『心傷ついた者を癒やすためにイエス様はこの地上に来た』というメニューです。心の傷とは、世界で最も大きな問題の一つになっています。

 今、日本の社会には多くの問題があります。子どもの世界にさえも問題が多いのです。日本では子どもたちが家から出ない、学校に行かれない「引きこもり」という問題が結構大きな社会問題です。一説によると、百万人ぐらいの子どもたちが家から出ることができないというのです。そんな問題があるのは、日本だけです。

 台湾にそういう問題はありますか?あんまりないかもしれませんね。この間もインドネシアに行きました。「引きこもりという問題はありますか?」と聞きました。そうしたら「みんな外に出ているじゃないか・・・」と不思議そうに言われました。そんな問題はないみたいです。

 日本は子どもたちでさえ、心傷ついているのです。どうやって癒やそうかと頑張っていますが、決め手がないのです。


 世界中で精神的な病いが多くなっています。やっぱり心の傷が関わっています。精神医学者や心理学者を養成し、なんとか心の傷を癒やそうとしていますが、なかなかうまくいかない現実があります。

 ある心理学者が言うのには「人間の心にはスイッチがある」というのです。それはブレーカーみたいなスイッチだというのです。今日もたくさんの電気を使っていますが、使いすぎるとブレーカーが落ちるのです。ブレーカーが落ちたら、どんなに優れた電化製品でも、動かなくなってしまいます。人間は神様に造られた優れた作品です。しかし、いろんな問題が起きると、心のブレーカーがどんっと落ち、せっかくの優れた作品も、動かなくなってしまいます。

 そして悪いことに、そのスイッチは人間の手の届かない、深い所にあるみたいです。しかし、福音の中に「心の癒やし」というメニューがあるのです。イエス様は、地の最も深い所に下りてくださったお方です。人間では手の届かない心の深い所に下りることができるのです。


 みなさんの中に、「もしかしたら、私の心のブレーカーは飛んでいるかもしれない・・・」という方はおられますか?福音のメニューの中に「心のいやし」がありますから、注文したらいいのです。「心のいやしを注文します!」と、イエス様に注文してください。そうしたらイエス様は、私たちの心の深い所に下りて行って、スイッチをもう一度戻して下さるのです。心の元気を回復することができるのです。福音のメニューの最初に「心のいやし」があるのです。

 日本がかつてアジアに対して行ったことによって、アジアの方々の心のスイッチを壊してしまったのかもしれません。私たちが何をしても、どう謝っても、許してもらえない現実があります。

 しかし、福音の中に癒やしの秘訣があることは嬉しいです。イエス・キリストによって、聖霊によって、最も深い部分が癒やされるからです。

 今日ここにおられる方々は、大部分癒やされている方々です。しかしもしも、まだ癒やされていない部分があったら、今日は心の癒やしをイエス様に注文してください。


 私は、日本の愛知県という所で牧師をしています。今、日本で教会に来られる方は、ヘビー級の問題を持った方が多いです。みんな涙を流しながら、教会に来られます。でもそんな中でも癒やされていくのです。

 中山長老教会で今朝、礼拝に出ましたが恵まれた教会ですね。林先生のメッセージはパワフルですばらしかったです。本当に励まされました。福音には力があります。


 私たちの教会にも、初めて来られた方々が言います。「この教会は明るい教会ですね」と言ってくれます。その時には言います。「ここに集まっておられる方々の九割近くは泣きながら教会に来ましたよ。でも、今、明るく感じるということは、心が癒やされた証拠です」と。

 福音の中に「心のいやし」があることはすばらしいです。台湾と日本の間にあった歴史的な傷にも、主が完全な癒やしを与えてくださると信じています。今回、更に心を一つにして、アジアのために祈らなければいけないと教えらます。


 私は台湾リバイバルミッションの為に長く祈っていました。台湾と日本が一つとなり、何をすべきかを主に祈っていました。

 すると、台湾リバイバルミッションを計画した頃から、日本を中心軸にいろんなことが起こり始めました。特に顕著なのが領土問題です。台湾のみなさんもニュースですでに知っておられると思いますが、まずは日本の北の方で、「北方領土」と呼ばれる島々に問題が起きました。そこにロシアの大統領が来たりして、日本とロシアの間がもめ始めました。

 その後、オリンピックがありました。オリンピックは、ナショナリズム、国家主義が自然と高揚します。「日本のためにもっと応援しろ!」なんて言われなくても、自動的に応援するのです。

 そんなただ中で、今度は竹島に韓国の大統領が来て、問題が起こりました。日本と韓国の関係は良かったのですが、それが急に悪くなったのです。

 このくらいで終わりかな・・・と思っていたら、台湾の近くの尖閣諸島に香港から活動家が上陸し、その問題がどんどん大きくなりました。その後、日本が尖閣諸島を国有化したので、中国が強く反発し、台湾とも良い関係だったのが、微妙な雰囲気になって来ました。もしかしたら、中国と日本は戦争になってしまいそうにまで緊張しています。


 今、中国に行きますと、信仰の自由がないのです。台湾は同じ北京語をしゃべっていても、信仰の自由があります。すばらしいですね。しかし中国本土に行ったら、同じ言葉をしゃべっていても、信仰の自由がないです。しっかりとした信仰を持ちたかったら、地下教会に行かなければならないのです。

 私は先日、地下教会に行きました。地下教会って、相当地下深くにあるのだろうと思って行きました。するとビルの三階でした。

 中国でインターネットを使いたくても、情報がコントロールされています。「ハレルヤ!主を賛美します」なんてメールをやってはいけないというのです。そういうのはチェックされるというわけです。この頃、FacebookやTwitterが流行っていますが、本土に行ったら繫がりません。全て発言がコントロールされているわけです。

 これから中国はどうなっていくのか・・・。信仰の自由を含め、国がどういう方向に向かうのかは、日本にとっても、台湾にとっても、大きなテーマです。

 でも神様はあの巨大な国、中国を愛しておられます。すでに一億人以上のクリスチャンがいると言われます。しかしあの国の根底が変えられるためには、祈りが必要だと思います。あれは政治的な問題ではないと私は思います。それは「霊的問題」に思えてなりません。あの国を変えるためには、台湾と日本が一つとなって祈るべきだと思います。


 私はこの台湾に来て、「台湾に真の中国がある」と感じています。台湾語は、古代の中国語だそうです。今の中国語はちょっと変わっています。しかし中国本土にあった古い中国が、台湾にあるわけです。なぜなら、共産革命が起こったことにより、本土の古いものが台湾に移動したからです。明日は台湾の「故宮博物館」に行きたいと願っています。そこに行きますと、中国に本来あった古い宝物が多く展示されています。それは蒋介石率いる中華民国によって、本土から持ち込まれた為、残っているそうです。神様は本物の中国を、台湾に多く残されたと思います。なんのために残されたのか。それはあの巨大な国を変えるために、残されたのではないのでしょうか?

 かつて日本は中国大陸にも手を伸ばしました。しかしまずは台湾と日本の心の傷が癒やされ、心を一つにし、中国の古い土台が残っている地に立ち、中国大陸のために祈る時、偉大な主のみわざが中国本土に現されると信じます。

 その結果として、日本と台湾の未来も守られるのだと思います。それは決して政治的な働きではなく、霊的な働きによってです。先に、霊的領域で勝利を取らなかったら、絶対に現実の領域では勝利できません。


 この「心のいやし」というメニューの次に、イザヤ書にはなんと書かれているかというと、「救いは解放」と記されています。『捕らわれ人には解放を、囚人には釈放を告げ』とあります。救いとは何か?それは解放です。

 新約聖書、使徒の働き二十六章を読んでみますと、救いとは「暗やみから光に、サタンの支配から神の支配下に移されることだ」とあります。

 救われているということは、サタンの力から解放された結果です。救いを止める張本人は誰かというと、「この世の神」と呼ばれる悪魔・悪霊どもです。その力が打ち破られない限り、人々は解放されないのです。日本の救いを止めているのは、他でも無く、暗闇の力サタンとその勢力です。


 あの巨大な国、中国を福音から遠ざけているのは誰か。それは悪魔とその一味、悪霊どもです。しかし、そのことに気づいたクリスチャンたちが祈り始める時、敵の力は打ち砕かれるのです。中国の解放のため、日本の解放のため、台湾の解放のために、特に台湾と日本のクリスチャンが心を一つにして、敵に立ち向かい、主に祈り始める時、何かが起こると私は信じます。

 今回、見えない世界では大きな変革が起こっていると信じます。私たちはさらに心を一つにして、主の前に出て行きたいと願っています。


 今日、みなさんの中で心のいやしを必要としておられる方はおられますか?また、私は何かに束縛されているという方はおられますか?それらは福音のメニューの中に提示されています。今日それが与えられることを信じます。最後に一言祈ります。


 ハレルヤ。天の父なる神様。感謝します。こうして台湾と日本の教会が一つとなっていることを心から感謝します。今日は深い所にある心の傷を癒やしてください。台湾と日本の癒やしを主の前に祈ります。心の傷を全て癒やしてください。両国の教会がさらに一つとなりますように。

 両国の未来のために特別祈ります。私たちには共通のテーマ中国があります。中国のためにとりなして祈ります。台湾と日本のクリスチャンが一つとなって、中国のためにとりなし祈れますように。中国が解放され、自由になりますように。二度と戦いが起こったりすることがありませんように。背後に働く暗闇の力が今破られていることを宣言します。

 一人一人に聖霊の油を注いでください。喜びで満たしてください。続くプログラムも祝福してください。イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。



 主に大きな拍手をいたしましょう!ハレルヤ!




 台湾において、このようなメッセージを語らせていただきました。台湾と日本が一つとなって中国のために真剣に祈らなければならないと思わされました。

 かつて中国国民党によって、昔からの中国が台湾に移動しました。中国本土は共産化して変わってしまったのです。良い物も、悪い物も、宗教的な悪い物もすべて本土から台湾に移って来ました。

 そこで霊的戦いをすることは、巨大な国、中国を変える鍵です。これからの中国の動き次第で、日本の未来も大きく変わるのです。こんな時に主が私たちを台湾に遣わされたのには、大きな意味があったと信じています。これからも国々のために祈り、とりなして行く時、主は大きな勝利を現してくださると信じます。


 今回のこの台湾リバイバルミッションを通して、『幻がなければ、民はほしいままにふるまう。しかし律法を守る者は幸いである。』という御言葉を与えてくださいました。『神様を知らない国民は好き勝手に振る舞い、手がつけられませんが、国中の人が神様の教えを守ろうとする国は幸いです。』と訳されているように、日本を含み、中国、韓国、そして台湾が主の律法を守る国と変えられるよう、祈らなければなりません。私たちの人生も主の律法に従い歩くなら、間違いありません。しかしそこから離れると、秩序を失います。

 救いを個人的レベルに留めるのではなく、国々レベルでとりなし祈る時、主が大きな御業と勝利を現してくださると教えられて、帰ってまいりました。

 ぜひとも続けて台湾のためにも、中国のためにも、韓国のためにも、アジアのために、祈り続けましょう。

 忙しいと、個人的な事には目が留まりますが、大きな視野で祈ることを忘れてしまいがちです。このような働きを通して、主は国々に目を留めるように、私達を導いておられます。


 ここには太平洋戦争を体験された方も多くおられると思います。私の父が小学校六年生の時、戦争が始まったそうです。津具村の山の中の誰も知らない少年でさえ、日本がアメリカと連合国に対して宣誓布告をした瞬間、敵国民になってしまったのです。戦争は国全体を巻き込んだわけです。

 私たちはただ自分の幸せだけを求めてはいけません。国々に目を向けて祈りながら、同時に自分の生活に関しても祈っていくのが、正しい信仰のあり方ではないかと教えられました。

 台湾リバイバルミッションで取った勝利が、日本の上にも、またみなさんの上にも共有されるように心から祈ります。



 今からは聖餐式を持ちたいと思いますが、イエス様が十字架の上で血潮を流してくださったのは、ただ個人の為だけではなく、国々というテーマもあります。今日はアジアの国々のためにも祈りたいと思います。特に、台湾リバイバルミッションのテーマ「中国のために祈りなさい」と主が語られたような気がします。そのことに心を向け、祈っていただきたいと思います。一言お祈りします。




 ハレルヤ、天の父なる神様。御名をあがめて感謝します。台湾リバイバルミッションを導いてくださり、心から感謝します。私たちは個人的には今、救いを受け祝福されていることを感謝します。しかし、ただ個人に止めるのではなく、さらに広い視野で祈る事が出来ますように。

 特にアジアの守りのために祈ります。台湾の祝福、韓国の祝福、特に、あの巨大な国、中国のために祈ります。今主が祈るように様々な角度から私たちに語ってくださっています。十億以上の民のために、あなたは十字架で血潮を流してくださいました。中国に霊的変化を与えてください。敵の覆いが取られますように。中国に自由が訪れ、神の律法によって、秩序ある国へと変えられますように。

 今日の聖餐式を祝福してください。御言葉と聖霊によって行います。すべての栄光をお返しして、イエス様の御名によって祈ります。アーメン。