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『あなたは地球の管理人!』

2014年3月23日 (日)
新城教会主任牧師 滝元順

ヘブル人への手紙 2章6節〜10節

『むしろ、ある個所で、ある人がこうあかししています。「人間が何者だというので、これをみこころに留められるのでしょう。人の子が何者だというので、これを顧みられるのでしょう。あなたは、彼を、御使いよりも、しばらくの間、低いものとし、彼に栄光と誉れの冠を与え、万物をその足の下に従わせられました。」万物を彼に従わせたとき、神は、彼に従わないものを何一つ残されなかったのです。それなのに、今でもなお、私たちはすべてのものが人間に従わせられているのを見てはいません。ただ、御使いよりも、しばらくの間、低くされた方であるイエスのことは見ています。イエスは、死の苦しみのゆえに、栄光と誉れの冠をお受けになりました。その死は、神の恵みによって、すべての人のために味わわれたものです。神が多くの子たちを栄光に導くのに、彼らの救いの創始者を、多くの苦しみを通して全うされたということは、万物の存在の目的であり、また原因でもある方として、ふさわしいことであったのです。』

ハレルヤ!みなさん、おはようございます。お隣の方に「あなたを祝福をします」と、ご挨拶をしてください。一週間を祝福の言葉と共に始めることができるのは、すばらしいことです。
今日は三月二十三日ですね。あと一週間ちょっとで、三月も終わりです。三月は、大変忙しい月ですね。日本では「年度末」と言われ、新しい年度が四月から始まるわけです。四月になると消費税も八パーセントになります。なかなか苦しい月が始まるわけですが、別に今週、駆け込んで消費することもないと思うのですが。三月最後の週は、混乱の週かもしれません。主にすべてを委ねて、歩んでいきたいと願っています。
高校入試とか、大学入試がありますが、新城教会の入試関係者はなんとかうまくいったと聞いております。嬉しいですね。新しい人生が始まるのが、四月です。
新しい年度を迎えるに当たり、心しなければならないことを、今日は学んでいきたいと思います。

イエス・キリストを信じると、永遠の祝福です。永遠のいのちが与えられるわけです。人生はやがて終わり、地上から出ていかなければなりません。しかし、人生はそれで終わりではなく、その後も続くのです。
先週も親孝行というテーマが語られましたが、一番の親孝行は、両親がキリストを信じて、永遠の御国に入ることです。それは本当に重要です。
先週は、東京集会があったのですが、新城教会に東京出身の奥さんがおられ、一月くらいから、お母さんが危篤で、東京の病院に入院していると言われました。「だから是非とも行って、福音を伝えてください」と言われました。でもそのお母さん、大のキリスト教嫌いで、家族も親族も、みんなキリスト教を嫌っているというのです。「うちにはうちの宗教がある」と。「病室に行っても、きっと追い出されると思う」と言うのです。追い出されるのに行くのは辛いと思ったのですが、行こうとしたら、大雪で二回ほど行けなかったのです。
先週はメッセージがなかったので、ちょっと早めに出て、東京の病院に行きました。そのご夫妻も来られました。一緒にお母さんの病室に向かったのですが、その奥さん「母の所に行くのどきどきしちゃう。追い出されるかもしれないけど覚悟してね」と言うのです。私はそういうのには、案外慣れていまして、「私に任せてください」と言ったのですが、普通は病室にまず関係者が入って、「実は今日、牧師を連れて来ました」と紹介してくれるのですが、その時、娘は、病室の前に立ったら、「あぁ、私、病室に入ることができない!順先生!先に入ってください!」と言うのです。「え〜、俺が先に入るの?」と言って、ご主人に、「あんた先に入りなよ」と言うと、「俺もいやだ…」とか言ってもめ始めて、最終的に、全く見ず知らずの私が先頭で、家族が後ろについておそるおそる病室に入って行きました。
お母さんはいのちが危なかったのですが、その日は安定されていて、結構しっかりとしておられました。私が病室に入って行ったら、「あんた誰?」という顔をして、びっくりしていました。私は何を最初に話したらいいかなと考え、ちょっと祈ったら、名案が浮かびました。私はそのご夫妻の結婚式の司式をさせていただいたので、最初にお母さんに恩を着せようと思いました。お母さんは病気で結婚式に来られなかったから、「お母さん、こんにちは。私、このお二人の結婚式の司式をさせてもらった牧師です。彼らを、いろいろとお世話しているんです」と言って、ちょっと恩を着せました。お年を取った方ですから、恩が着せられると弱いので、「そうですか、すいませんね」とか言って、会話が始まりました。

しかしはじめは、ぎこちない会話でした。病院訪問は、あまり長い時間は取れないのです。相手は病人ですから。こっちは健康ですけれど、向こうは苦しいわけです。どのくらいの時間で決着つけるかは、結構、見極めが難しいわけです。
しかし祈りつつやると、神様は知恵をくれるのです。その時は、お母さんに単刀直入に話したほうがいいと思って、「お母さん、人生はやがてやがて終わるんですよ。あなたの人生ももうすぐ終わりそうですね・・・」という雰囲気でプレッシャーをかけながら、お話をしました。やはり自分があまり長くない事は分かっているわけです。
「お母さん、死んだら、どこに行くか分かっていますか?」と聞いたら、「分からない」と言われました。「実は死後の世界が大事ですよ。お母さんは、地上から出た後、死後の世界に家がありますか?」と聞くと、「家はないかもしれない」という顔をしていました。私は「イエス様を信じると、死後の世界に家が建ちますよ!お母さんの家を作って欲しくないですか?」と言ったら、「欲しい」と言うのです。やっぱり誰でも、心の中は不安があるわけです。
それで、「そのためには、イエス・キリストを自分の救い主として、受け入れることが大事ですよ」と話して、「一緒にお祈りしませんか?」とおすすめしました。
聖霊様が働いてくださいました。今までは「牧師なんか絶対に連れて来るな!キリスト教、大嫌いだ!」と言っていたのに、お母さんの心が柔らかくなりました。「じゃぁ、私の後についてお祈りしてください」と言ったら、お母さんははっきりとした声で、力強く、「イエス様を信じます。私に家を用意してください」とお祈りして、「アーメン!」と、結構長い間、私の後について祈ってくれました。終わった後「ありがとうございました」と明るい顔になって、喜んでくださいました。
私と一緒に行ったご夫妻、まさかそこまでお母さんが祈るとは思っていなかったらしく、不信仰ですね。また、私の実力を知っていない、なんて自慢してはいけませんが、お母さんは、見事にイエス様を信じ、救われました。

私はそのご夫妻、親孝行だなと思いました。雪の中でも、東京まで駆けつけ、何度もお母さんに「牧師を連れて来てもいい?」『駄目だ。絶対に駄目だ!』と言われても、私を連れて行って、ついにイエス様に導いたのです。
みなさんのご両親や家族で、まだイエス様を知らない方がおられたら、福音を伝えることは重要です。

地上に生まれたら、やがて地上から出ていくわけですから、その後のことを、ちゃんと準備しなければいけないのです。イエス・キリストを信じたら、永遠のいのちをいただき、永遠の国、天国に行くことができるのです。
今日、ここにおられる方々は、天国行きの切符を持っています。「私は持っていない」とは言わないでください。イエス様を信じたら、目に見えなくても、ちゃんと切符を持っているのです。

この頃、飛行機に乗る時、昔のような切符はないのです。Eチケットと言って、コンピューターの中にチケットが入っているから、空港に行きさえすれば、飛行機に乗せてくれます。パスポートを出したら、「あなたのチケット、ちゃんとコンピューターの中に入っていますよ」ということです。
イエス様を信じると、天国のコンピューターにEチケットが作られますから、安心です。

人間が造られたのは、永遠を選択するという意味もあるのですが、それだけだと、何か腑に落ちないわけです。「神様はなんで我々人間を造ったんだ」と、「天国に行く待合室として、地球を造ったのなら、直接、天国だけ造ってくれればいいのに」となるわけです。
地上に私たちが造られたのは、もちろん「永遠のいのち」と関連するのですが、地上における大きな使命があるからです。その事を知らないと、人生は不安定です。地上における、究極的使命を知ることは、重要だと思うのです。

今日はそれを学びたいと思います。今日のタイトルは、「あなたは地球の管理人!」というタイトルです。
先日、ヘブル人への手紙二章六節からの解釈について、ある神学者の論文を読み、たいへん納得しました。そこに書かれていた事をお分かちします。

ヘブル人への手紙二章六節〜十節をじっくり読んでいくと、その中に、驚くべき内容が含まれているというのです。聖書解釈は、たいへん重要です。その中に含まれていることを、うまく引き出すことができたら、真理を掴むことができますが、見落とすと、真理を受け取ることができないのです。
実は、キリスト教の歴史を見ると、ヘブル書二章六節からの真理を見落として来たというのです。私たちが、この地上に生まれた目的は、ただ単に、永遠の行き先を選択する期間としか、考えていなかったというのです。

教会には長い伝統があり、特別な文化や習慣があり、一度、ある解釈と理解が定着してしまうと、なかなか抜け出すことができないのです。
しかし、二章六節〜十節をじっくり丁寧に読むと、人間が造られたのには、大きな理由と目的があったことが分かると述べられていました。

二章六節から読むと、「この言葉って、どっかで読んだことがある・・・」と、聖書をよく読んでいる人は気づくと思います。実は、ヘブル書の著者は、旧約聖書の詩篇八篇を引用して、自分が神から受け取ったメッセージを述べています。詩篇八篇一節〜九節を読んでみたいと思います。ここに、人間が造られた目的が記されています。

『私たちの主、主よ。あなたの御名は全地にわたり、なんと力強いことでしょう。あなたのご威光は天でたたえられています。あなたは幼子と乳飲み子たちの口によって、力を打ち建てられました。それは、あなたに敵対する者のため、敵と復讐する者とをしずめるためでした。あなたの指のわざである天を見、あなたが整えられた月や星を見ますのに、人とは、何者なのでしょう。あなたがこれを心に留められるとは。人の子とは、何者なのでしょう。あなたがこれを顧みられるとは。あなたは、人を、神よりいくらか劣るものとし、これに栄光と誉れの冠をかぶらせました。あなたの御手の多くのわざを人に治めさせ、万物を彼の足の下に置かれました。すべて、羊も牛も、また、野の獣も、空の鳥、海の魚、海路を通うものも。私たちの主、主よ。あなたの御名は全地にわたり、なんと力強いことでしょう。』

詩篇八篇を読んだのは、ダビデ王ですが、彼には一つの問いがありました。「人とはいったい何者なのだろう・・・」という問いでした。こんなちっぽけな者なのに、なんで天地宇宙を創造された神が、人に目を向けられるのだろうか。これは本当に大きな疑問です。
私たち人類に神は特別、目を向けてくださっているのです。動物とか、植物ではないのです。人類だけに、神は目を向けておられるのです。
私は、猿が人間ほど頭が良くなくて良かったと思います。もしも猿が聖書を読めたら、きっと怒ると思います。「なんで神様は、人間ばかりに目を向けるのだ。俺たち猿類のほうが、人類よりも優れている!」と言うと思います。「俺たちは戦争もしたことがないし、喧嘩だってボス争いの時くらいだ。別に自然を破壊しているわけじゃない。しかし、人間はなんだ!」ということになるわけです。
しかし神が人に目を向けているのは、どうしてかが、八篇七節に書かれています。

『あなたの御手の多くのわざを人に治めさせ、万物を彼の足の下に置かれました。』

これと同じ箇所を、新共同訳で読んでみますと、詩篇八篇七節

『御手によって造られたものをすべて治めるように/その足もとに置かれました。』

人間は、神が創造されたすべてを管理する、「管理人」として地上に造られたのです。ということは、あなたは「地球の管理人」ということです。

みなさんも、車を使っていると思いますが、車は、メーカーが完成品として売ってくれるのですが、それをうまく管理しないと、途中で問題が起きるわけです。正しく管理するために、ディーラーやモータースがあり、かなりの問題まで対処します。ちゃんと管理人がいるから、車は正常に走るわけです。
地球も同じです。地球を神は造られましたが、まだなお、管理が必要なわけです。そのための管理人として、人間を造られたのです。
我々人類が、管理人としての役割を果たしたら、地球も捨てたもんじゃないのです。しかしその役割が果たされていない現実があるのです。

三月は、日本にとっては、悲しい月となってしまいました。二〇一一年三月一一日、東北地方で巨大な地震が起こり、その後、津波が起こって、多くの人が犠牲となりました。また原子力発電所も壊れて、今なお問題のただ中にあります。そして巨大地震が、これからも続いて起こる可能性があるというのです。本当に大変な島に、私たちは生まれてしまったわけです。
将来、地震にあいたくなかったら、何をしたらいいのか。一番良い方法は、日本に住まないことです。他の国に行ったら、地震がない国って、結構多いものです。
私は土木技術者なので、いろんな国に行くと、すぐに橋とか建物の構造に目がつきます。「なんでこんな細い柱で家を作るんだ」と、思ってしまうのです。「なんで、こんな危険な橋を通っているのか」と気になります。日本じゃ、到底考えられない構造です。なぜかといったら、地震がないからです。地震がなければ、そんなに太い柱はいらないのです。半分くらいで済んでしまうわけです。
日本は、これからも地震が続いていくわけです。私たちの祖先が日本に住み始めたことによって、今、私たちは大変な目にあっているわけです。

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前にも話しましたが、日本に最初から住んでいた人は、誰もいないのです。どこかから移動して、日本に入って来たのです。日本人は、結構、雑種だと言われ、遺伝子検査をすると、九方向くらいから侵入して来たと言われます。

私がもしも文部大臣になったら、全国の学生のネームプレートに、どこから渡って来た人なのかを、表示したいと思います。
「D:アジア最大集団」「M7:幻の陸地スンダランドの末裔」とか、表示しておけば、お互いによそから入って来たのが分かりますから、他国の人を差別したり、喧嘩もしなくなるんじゃないかと思います。世界が平和になると思います。

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細胞の中にミトコンドリアという遺伝子があって、これは、母方からしか受け継がれないタイムカプセルみたいなものです。これを開いて遺伝子を調べると、母方がどこから来たのか分かるのです。
実は、私はそれを検査してみました。私の母方です。母方のタイムカプセルを開けてみたのです。ある研究機関に送ると、一ヶ月かかりますが、遺伝子を解析してくれます。
私はよく韓国で奉仕しますから、韓国の方面から来ていたらいいなと思っていたのですが、意外な結果でした。私は、「太平洋を渡った日本最初の移住民」の子孫でした。多分、こういう感じで日本に来たのでしょう。

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母方は太平洋を渡って、それも台湾、フィリピン、ハワイとか、南太平洋の島々、南米の山岳地帯アンデスを移動して日本に入って来たそうです。世界規模に旅行をする人たちの子孫だったのです。だから私も旅が多いのかなと思うのですが。
しかし今や私は、地震の多い大変な場所に定住しているわけです。

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地震三兄弟というのがありまして、連動して大地震が将来起こる可能性があるそうです。

私たちは逃げることはできないのです。しかし神様から一つの使命が与えられ、役割が与えられているのです。それが、管理人としての使命です。管理人の判断一つで、方向は大きく変わるわけです。

あの三・一一の時に、多くの人たちが犠牲になりました。そんな中で最も痛ましい出来事は、石巻市の大川小学校に起きた出来事かも知れません。当時、百八人の生徒たちがいたそうですが、七十四人が犠牲になりました。
でも、地震では誰一人、命を失わなかったのです。地震後、全員外に出て点呼をして、百八人、全員生きていたのです。子どもたちの管理者は先生です。先生たちが「これからどこに避難するか」で喧嘩になったというのです。津波が到達するまでに、五十分もあったというのです。子どもたちは何と言ったかといったら、「先生!裏山に逃げましょう!」と泣きながら訴えたのです。
でも、先生たちがもめて、最終的に校長先生なのか分かりませんが、管理人の先生が、全員を低い場所に連れて行ったのです。そこに津波が来て、七十四人が犠牲となりました。本当に悲しい、これは人災だと言われています。管理人の判断一つで、すべてが変わるわけです。
あの時に子どもたちが要求したように「裏山に逃げましょう!」と、裏山に逃げたら、五分で全員の避難が完了し、全員が助かったと言われています。瞬間的な判断が、その後を大きく変えてしまったのです。

人類が、地上に造られたのは、地球の管理人として造られたというのです。その役割を果たすのが、イエス・キリストの救いにあずかった者たちだと強調しているのが、先ほど読んだヘブル人への手紙の二章です。
二章八節から見ると、詩篇八篇を引用して、人類に『万物をその足の下に従わせられました。』と記しています。続いて、

『万物を彼に従わせたとき、神は、彼に従わないものを何一つ残されなかったのです。それなのに、今でもなお、私たちはすべてのものが人間に従わせられているのを見てはいません。』

神様が初めの人間、アダムとエバを造った時、すべてを足下に置いたのです。しかし、ここで言っているのは、「そのはずだけど、いまだに人がすべてを管理しているのを見ていない」と、ヘブル人への手紙の記者は語っているわけです。
しかし、次にこう語っています。九節、

『ただ、御使いよりも、しばらくの間、低くされた方であるイエスのことは見ています。イエスは、死の苦しみのゆえに、栄光と誉れの冠をお受けになりました。その死は、神の恵みによって、すべての人のために味わわれたものです。』

イエスだけは別だ。彼は被造物を管理したと。人類は、元々、神が創造したものを管理するように造られたのだけど、誰一人、管理することができていない。しかし、イエスだけは別だと言っているのです。

イエス様は、本来人類が果たすべき役割を果たしてくださった方であり、私たちの見本となってくださったのです。イエスさまが私たちの罪の身代わりとなって、十字架にかかって死に、復活したのは、人類が元々神から与えられていた被造物を管理する、最も大きな使命を回復するためだったのです。人類は蛇に騙され、悪魔に管理権をだまし取られたわけです。
しかし、「イエス様が悪魔の手から、人類に与えられた使命を取り戻してくださった」というのが、ヘブル人への手紙の記者が言わんとすることなのです。十節を見ると、

『神が多くの子たちを栄光に導くのに、彼らの救いの創始者を、多くの苦しみを通して全うされたということは、万物の存在の目的であり、また原因でもある方として、ふさわしいことであったのです。』

これは何を語っているのかといったら、「人類に元々与えられていた、万物を管理する働きを、自らの死と復活を通して回復した」事を意味し、「それが十字架の大きな意味である」と語っているわけです。
このメッセージを、教会は受け取っていないというのです。私たち人類は、ただ単に地上に偶然造られたのではなくて、被造物を支配する、偉大な目的を持って造られたのです。そしてイエス様は、その見本を見せてくださったのです。

マルコ四章を見ると、イエス様がゲラサという地域に行く途中、舟に乗っていたのですが、大風が吹いて、大嵐になりました。その時にイエス様は風と波に向かって、「黙れ静まれ!」と叫びました。その途端、嵐と波がぴたっと静まったのです。それを見た弟子たちはびっくりして、「この人は一体、どういう人だ」と、みな恐怖に包まれたと記されています。
この風と波という、自然環境が荒れる背後に、「レギオン」という悪霊どもの軍団が関わっていたことが、五章に入ると分かります。

地球は、地震があったり、台風があったり、様々な自然の動きがあって、正常に機能するように造られているわけです。
しかし、自然界の背後に何らかの理由と共に、悪霊どもが働くと、人に危害が加わることになるのではないでしょうか。

ヨブ記を見ると、ヨブは富んだ人でした。しかし一瞬にして、財産を失い、使用人を失い、子どもたちまで失いました。ヨブ記一章を見ると、サタンが神から許可をもらい出て行った後、強盗がやってきて、ヨブの使用人たちが殺されたことが記されています。また、雷に打たれて使用人たちが死んだことも記されています。さらには、大風が吹いて、家が倒れて、ヨブの子どもたちが死んだと記録されています。
となると、様々な社会に起こる悪しき現象、すなわち、殺人事件や強盗など、破壊的事件の背後に、悪しき力が関わっていると考えられます。また、地震や台風など地球活動に必要な営みの中で、瞬間的な判断ミスをさせ、高い所に避難しなければならないのに、低い所に連れて行ったりする背景に、暗闇の霊的力が関わっていると推測できます。様々な判断のミスで、被害を受けることが多くあります。これは、背後に目に見えない敵の勢力が関わっているのです。

しかし、そんなただ中に、キリストを信じた者たちと教会を与え、地を管理する役割が与えられているのです。
みなさんが住んでいる地域、街、国、様々な領域を管理するように、神から委ねられているのです。私たちが管理権を行使しないと、様々な出来事が、悪しき方向へ向かう可能性があるのかもしれません。
しかし、イエス・キリストを信じた者たちが、ただ天国に行く切符をもらっただけでなく、この地を管理するのです。自然界まで含め、様々な事件、出来事の背後に働こうとする暗闇に立ち向かい、地球のすべての営みに関心をもち、管理権を使うと、すべての営みが、麗しくコントロールされるのではないでしょうか。

イエス様の生涯をそのような視点で見ますと、自然界も霊的世界も支配され、管理された事がわかります。マルコ十一章を見ますと、実をつけない、いちじくの木に対して、根こそぎ枯らしてしまう、植物に対して管理権を持っておられました。
続いて、マルコの十一章二十三節、

『まことに、あなたがたに告げます。だれでも、この山に向かって、『動いて、海に入れ』と言って、心の中で疑わず、ただ、自分の言ったとおりになると信じるなら、そのとおりになります。』

ここでは、山も移すことができると語られました。地震の多い日本において、これはどうしても必要な管理権ではないかと思われます。地震は山が動いて起きるわけです。

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海底の山が、陸地に沈み込んでいく時に地震が起きるわけです。しかし山を移す管理権が与えられていたら、地震も回避できるのかも知れません。
自然界に対しても、神から委ねられた管理権を使うと、守られるはずです。また、万が一、自然の驚異が起こったとしても、瞬間的判断も、正しい方向へと判断できるはずです。

私たちは今週、任された領域に、神から委ねられた管理権を行使しましょう。みなさんが今、一番関心がある領域はどこですか?「この場所に、悪霊どもが働いている・・・」と感じる場所があったら、あなたは管理者ですから、そこに行って、管理しなければならないのです。それが霊的戦いであり、とりなしの祈りです。背後に働く暗闇の力、レギオンに立ち向い、権威を行使するのです。「黙れ静まれ!」とイエス様のように働きましょう。すると、その領域の問題が静まるのです。そして自然界さえ、変えられるのです。

私はすばらしい証しを昨日聞きました。先週、滝元開・典子夫妻が、週報を見たら、「奉仕先:万座温泉ホテル」と書いてありました。彼らはホテルのディナーショーまでやるのか?と思っていたのですが、万座温泉ホテルから招かれて、一般のお客さんの前でざわめきを歌ったというのです。
すばらしい証しを聞きました。それはクリスチャンが、自然界に対して、時には温泉さえも、管理権がある証しを聞きました。私が話すと、ちょっと間違うこともあると思うので、本人がいますから、その証しを聞きたいと思います。
新城教会が地球の管理人教会となったら、日本も、世界も変わると思うのです。ちょっとその証しを聞いて欲しいです。

<<滝元開先生証し>>
ハレルヤ!感謝します。お祈りいただきまして、群馬県の万座温泉という所で奉仕をさせていただきました。日進館という旅館というか、ホテルですが、もう六代目ということで、代々、そこで温泉宿を営んでおられるのですが、六代目の方がクリスチャンになられ、その方は福音歌手で泉堅という方ですが、三百六十五日、毎日、ロビーでフロア・ショーをしていまして、来られたお客さんたちに、福音を伝える賛美をしています。そこに、いろんな日本のクリスチャン・アーティストたちが招かれて賛美しています。私たちがどうして招かれたのかと申しますと、リバイバル聖書神学校の卒業生からの紹介で行くことになりました。
不景気な時代なので、「お客はいるのかな?」と思っていましたが、行きましたら、なんと、ウィークディに四百名の客が宿泊されていました。七十名くらい入るロビーがあるのですが、夜になったらいっぱいの人が来られます。おじいさん、おばあさんたちが温泉あがりで賛美を聴くという時でした。それが本当に祝福され、みなさんに福音を伝える機会が与えられました。

その翌日は礼拝でした。チャペルタイムということで、日曜日とウィークデーに、週二回の礼拝がなされているのです。その時はしっかりと、み言葉を伝えてくださいということで、クリスチャンではない方たちが、その中にも来てくださって、み言葉を聞いてくださいました。本当にすばらしい恵みの時でした。
そこに今から八年前、リバイバル聖書神学校の卒業生が仕事をし始めたらしいのです。会長の泉堅さんも、とても伝道熱心で、卒業生の方は、東京で行われた「スーパーミッション」で、四十日間のうち、三十七日間を一緒に主のために仕えた経験の持ち主でした。その方が、現在、三百六十五日、万座温泉ホテルでの伝道の働きに携わっています。
そして、その方は何をしているのかというと、温泉は湯元から各旅館に引かれるそうですが、その湯畑に行って、たびたび祈るそうです。そうしたら、この八年間でいろんな事が起こりだし、温泉に来られる方たちの病気が治るようになったそうです。多くのガンが治り、近頃では、ガンが治るのは結構普通だというのです。その方の妹さんも、末期ガンでどうにもならない状態で連れて来られ、そこで療養して全く治ったとおっしゃっていました。最近はパーキンソンが治ったと喜んでいらっしゃいました。

最近、またガンの方が治って、来月はバプテスマを受けるとおっしゃっていました。そのような事が起こり始め、温泉業界はあまり景気がよくなく、温泉旅館がどんどんつぶれていくそうです。また、どこも赤字で苦しんでいるのに、そこは黒字だそうです。そして、全国に口コミで、どんどん広がり、お客さんがやって来るというのです。神様が、その場所に対して働いておられる姿を見させていただいて、本当に感謝でした。
でも、万座温泉の他の大きなホテルがつぶれてしまうと、道路まで閉鎖になってしまうので、是非お祈りしてくださいとおっしゃっていました。会長さんがお客さんの前でお祈りしたのですが、そこにいるすべての方の祝福、業者さんの祝福をお祈りし、また周りの温泉施設の祝福までお祈りされていました。
本当に神様の御業が、そこでなされていることを私たちは見させていただいて、すごく感謝な時でした。お祈りを感謝します。(ここまでが証)


リバイバル聖書神学校の卒業生はその源泉に行って、祈るようになったというのです。なぜなら、リバイバル聖書神学校で私は、水の源を勝ち取らなければならないと話しているからです。卒業生が源泉で祈るようになったら、他のホテルではなく、そのホテルに来たら治るという口コミが広がって、ウィークディに四百人のお客さんが泊まっているとは、驚きです。

これは、自然界に対する管理権と関わりがあると思いました。祈ってみるもんですね。みなさんも管理者ですから、会社の中で問題があったら、「神から与えられた管理権を使います!背後に働いている暗闇を打ち破ります!」と宣言し、祈ってください。

地震なども、山を動かす管理権を使い、プレートがスムーズに動くように、地震を起こさないように祈る必要があると思います。
歴史の中で、最大の地震が起こった場所は、みなさんどこか知っていますか?実は、この近辺です。新城には、「中央構造線」が通っています。

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日本って、いくつかの島がぶつかってできた島なのです。特に、中央構造線上で歴史上、最大の地震が起こり土地が隆起して、今の日本の地形が出来上がったのです。
調べてみると、最大の地震が起こった中央構造線上に、悪しき拠点がずらっと並んでいるのです。偶像礼拝の拠点がこの上にあります。悪魔は「絶対に、中央構造線は管理させないぞ!」と、先から予防線を張っているような感じです。
しかしクリスチャンが「山よ動け!」と、「そこに悪しき力は働くことはできない!」と、管理権を行使し、「日本を地震で壊すことができない!」と宣言し、管理権を使うならば、地震さえも免れることができるのかもしれないですよね。
また、万が一地震が起こったとしても、守られるはずです。また、日頃の生活の中で、交通事故があったり、病気があったり、様々な事件に巻き込まれたりしますが、管理者がしっかりと管理するならば、それらからも守られるはずです。
詩篇の記者は、そのことをどのように表現しているのかというと、詩篇八篇一節〜二節に、こんな風に書かれています。

『私たちの主、主よ。あなたの御名は全地にわたり、なんと力強いことでしょう。あなたのご威光は天でたたえられています。あなたは幼子と乳飲み子たちの口によって、力を打ち建てられました。それは、あなたに敵対する者のため、敵と復讐する者とをしずめるためでした。』

人間には、全員に管理権が与えられていて、幼子とか乳飲み子が賛美するだけで、敵と復讐する者たちをやつけてしまうのです。すごいじゃないですか。痛快じゃないですか。子どもたちの賛美って、霊的戦いの中で重要なパートを担っていると思います。

この頃、この教会で「マミータイム」という、赤ちゃん、子どもたちを持っているお母さんたちの集まりが始まりました。毎回、大勢来られているのですが、この間、ちょっと覗いたら、孫がいたもんだから、ビデオを撮りました。みなさんに孫を見せたいわけじゃなく、孫を撮っているうちに、不思議なことが起こりました。私はただ単に孫が賛美していたので、ビデオを撮ったのですが、「子どもの賛美は、意味がある」と思ったのです。ちょっとご覧になっていただきたいと思います。この日は、マラカスを作ってみんなで歌ったみたいです。
途中から、他の子どもたちが乱入して来ました。最後に入って来た子は、教会に二回目です。でも、聖霊様に触れられ、聖霊おどりをしていました。ああいう賛美が、もしかしたら地震をとどめているのかもしれないのです。なぜなら、暗闇を打ち破っているからです。

実は最後に乱入してきたチビちゃんのお母さんは、昨年の十二月に教会に来られました。暗い顔をして来られました。なぜかというと、あの子の弟に障害があるというのです。どんな障害かと聞いたら、両耳が全く聞こえない障害だと言いました。それは神経の問題で、音を電気に変える神経が全く機能していないそうです。これは先天性の障害だから、どうすることもできないと言われたそうです。
そのことを聞いた時、お母さんも家族もがっかりしました。医者から告げられた情報と、自分でその障害について調べれば調べるほど、本当に落ち込んだそうです。
しかしそんな中で、十二月にマミータイムがあって、誰かから誘われて教会に来られたのです。その頃、私はメッセージの中で何を話していたか、みなさん覚えていますか?それは、「遺伝子さえも、神は回復して下さるはずだ」と話していましたよね。神が人に最初、正しい情報を与えたのに、どこかで取られているわけです。それで、いろんな病気や障害が起こるわけです。しかし、それさえも主は元通りにしてくださると話していました。我々に管理権があるならば、遺伝子の情報も取り戻せるはずです。「遺伝子に、DNA配列に対し、権威を使いましょう!」と昨年の十二月ごろ、話していたじゃないですか。そんなただ中に来られたのです。

私は話を、その方から聞いた時、心が痛かったです。この子はこれからどう育っていくのだろう・・・。あまり活発に動くこともなく、反応がなかったのです。
でも、昨年の十二月に「遺伝子に対して権威を使う」ことを、主から語られていましたから、祈りました。「遺伝子が欠けていたら、元に戻れ!」と。「この子の聴覚の回路が、神の手によって新しく生まれるように」と宣言して祈ったのです。その後、教会のスタッフたちに告げて、地域をとりなしました。

先日、マミータイムにこのお母さんが来られました。何が起こったと思いますか?何も起こらなかったら、こんな話をするわけがないのです。そのお母さんが「ハレルヤ!」と叫んで入ってきました。「奇跡が起こりました!」と言われました。
なんと、検査したら、赤ちゃんの耳が直り、左耳は完全に治ったというのです。「右耳はちょっと聴力が弱いけれど、きっと良くなるでしょう」ということで、治療は必要ないことになったそうです。

十二月に来られた時彼女が「奇跡って起こりますよね?奇跡って起こりますよね?」と、何度も言われたのを覚えています。私は、「起こります!」とははっきり言えませんでした。「信じましょう」くらいでした。でも、私たちには管理権があるから祈りました。
今回、彼女は「奇跡が起こりました!」と言って教会に戻って来ました。先週は一家で、教会に来られたと聞きました。

人間には管理権がゆだねられているのです。管理しなければならないのです。それは、すべての領域を含みます。人のDNAから、地球環境まで、何から何まで管理するのです。今、放射能が問題になっています。私たちがそこに対して、管理権を使うなら、きっと不思議な方法でクリアされるのではないかと期待します。温泉の源泉にも使うことができるのです。この管理権を行使しようじゃありませんか。それは、「神様から委ねられた」ものですから、自分勝手ではなく、神の計画通りに鍵を使わなければならないのです。

最後に一つのみ言葉を読んで終わりたいと思います。マタイの福音書十六章十九節。

『わたしは、あなたに天の御国のかぎを上げます。何でもあなたが地上でつなぐなら、それは天においてもつながれており、あなたが地上で解くなら、それは天においても解かれています。』

マンションの管理人のおじさんは、いつも、腰に鍵をじゃらじゃらぶらさげながら、いろんな場所で忙しそうに仕事をしています。駐車場の管理人のおじさんもそうです。マスターキーを持っていて、普通では入れない所に入るのです。あなたには管理人として、主からカギが委ねられていることを宣言します。

最後にみなさんで、ご一緒にお祈りをしたいと思いますが、今日、主が流してくださった十字架の血潮は、ただ単に私たちを天国に入れるためだけではなく、この地を従える、管理するために、与えてくださったものです。
そのことを深く受け取り、聖餐式に預かりましょう。まずみなさんの周りで、「これは管理が必要だ」と感じる事を祈って下さい。自然界、病、家庭環境、全般の中で、「ここは管理が必要だ」というところがあると思います。今日、それを主から聞いて、「私を管理人として遣わしてください」と、「今日はそこに鍵を使います!」と宣言してください。その時、山は動きます。一言祈ります。

ハレルヤ。父なる神様。感謝をいたします。私たちが救われたのが、永遠のいのちが与えられただけでなく、この地上においても大きな使命があることを今日は学びました。今から聖餐式を持ちますが、イエス様の十字架の血潮が、私たちに対する管理権の回復であることを確認して、委ねられた領域に、その鍵を使います。主が創造されたすべての領域を管理できますように。
今日は聖霊様、一人一人に語りかけてください。「この領域を管理しなさい」と。今日は管理の鍵を使わせ下さい。主の御業を見せてください。尊いイエス様の御名を通して、祈りを御前にお捧げいたします。アーメン。