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『主の夢を叶えるために!パート10
 ~経済と霊的戦い~』

2015年11月15日(日)
新城教会 主任牧師 滝元順
ダニエル書2章44節〜45節

『この王たちの時代に、天の神は一つの国を起こされます。その国は永遠に滅ぼされることがなく、その国は他の民に渡されず、かえってこれらの国々をことごとく打ち砕いて、絶滅してしまいます。しかし、この国は永遠に立ち続けます。あなたがご覧になったとおり、一つの石が人手によらずに山から切り出され、その石が鉄と青銅と粘土と銀と金を打ち砕いたのは、大いなる神が、これから後に起こることを王に知らされたのです。その夢は正夢で、その解き明かしも確かです。」』

 ハレルヤ!おはようございます。ワンウェイ・ボーイズのさわやかな歌声、いいですね。一つの道、イエス様の道だけを歩んでほしいです。昨日もミュージックスクールがありまして、彼らはミュージックスクールで学んでいます。ですから彼らの演奏、なかなか安定してきましたね。やはりきちっと学んでいくことは大事だなぁと、何に付けても思います。
 昨日はミュージックスクールで、孫たちも集まりまして、私の母の所に、遊びに行ったそうです。そして、子どもたちの間でこんな会話があったそうです。ある子が、「おばあちゃんは、やもめになっちゃったんだよ。」と言ったそうです。すると、もう一人が「えっ!?おばあちゃんって、かもめだったの!?」という会話でした。やもめとかもめでは大違いですが。
 昨日もたみぃちゃんが来まして、「じいじ、生きていて良かったでしょ。」と言ったら、「そんなこと知ってるよ!ただのジョーク!」と言われました。彼女はなかなか面白いですが、この地上で主がすばらしい家族を与えてくださっている事を心から感謝します。

 みなさんの祈りに支えられまして、先週はアメリカで奉仕をさせていただきました。新城にも時々来てくださっています竹内先生という、ワシントン州タコマで日本人教会を牧会されている先生の教会にお邪魔しました。教会に着きましたら、Spiritual Warfare! Jun Takimotoという看板がありました。「霊的戦い!」私にはこれ以外ないので、このテーマで三日間セミナーをさせていただきました。本当に良かったです。

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 この教会は、日本人とアメリカ人が共に集まっているユニークな教会です。二箇所でやっておられます。神の国の到来のために、真剣に働いている教会です。是非とも、祝福と勝利を祈っていただきたいと思います。主が帰られるその日まで、戦い続けたい!と言われる教会です。

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 そこに行きますと、いつも、この方々が集会に来てくださいます。

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 アヤコ・ビラップスさんとロッドさんです。実は、何度も話すのですが、私はアヤコさんと三十年位前に、太平洋上で初めて出会いました。この出会いから、信じられない事が起きました。今から考えてみれば、あの出会いは本当に、主が備えられた出会いだったと思います。しかし神が時を定めている時は、悪魔も真剣に働くのです。振り返ってみれば、本当に多くの戦いがありました。アメリカに行こうとした時に、多くの妨害がありました。
 アヤコ先生は、飛行機に乗る前に、主から語られたそうです。「飛行機に乗ったら重要な出会いがある。準備して祈りなさい。」それで、ちょっと緊張して搭乗したそうです。
 彼女はハワイに住んでいたのですが、メインランドの病院から電話があって、「あなたの息子さんが危篤です。お母さん、すぐに来てください!」と言われたそうです。
 みなさん、どうですか?日本に来ようとしている直前に、「息子が危篤だから、すぐに来い!」と言われたら、どちらを選びますか?日本に行きますか?それとも、自分の息子の所に行きますか?普通なら、日本行きなんかすぐに取りやめて、息子の所に飛んで行くと思います。しかし、主に祈ったら、「息子の命はわたしが守るから、日本に行け!」と語られたそうです。
 重要な出会いがあると主から語られて、機内できょろきょろしたけれど、それらしき人物は全く見当たらないし、間違いだったのかと思っていたら、斜め前に、白いパンツ、アロハシャツ、パンチパーマ、サングラスの変な男が座っていたのです。まさかこの男ではないだろうと思っていたら、その男が聖書を取り出して、二時間、三時間と読んでいたというのです。その人物が誰であったかというと、私だったのです。その出会いから、やがてジョー先生とも出会いました。
 今回、ジョー先生の所に行ったら、この子がいましたよ。
 かわいいね。オーウェンというのですが、やえちゃんとピアスの子です。私が三十年前に飛行機の中で聖書を読んでいなかったら、彼らは結婚していないです。ここに滝川光彦さんもいますが、彼も真理さんと結婚できなかったはずです。本当にいろんな出会いがあって、人生って不思議なもんだなぁと思います。ちょっとした、ごく一瞬の出来事が将来を大きく変えます。
 アヤコさんとの出会いが、やがて竹内先生との出会いにもつながり、共に、霊的戦いをする教会に変えられたのは、振り返ると主の不思議な働きを覚えます。

 神様のストーリーは、人間の書くシナリオとは全く違います。人間ではとても考えつかないシナリオを、書いてくださるわけです。神様が書いてくださったシナリオで生きる。それは、やがて主が帰って来られ、この地を治める、新しい天と新しい地を創造されるフィナーレへと続きます。神様の壮大なストーリーの中に私たちが生かされていることを意識すると、人生は大きく変わります。それは主を信じる者たちすべてに起こることです。ですから、様々な出来事があってもくじけないで、「僕にはイエスがいる」と先ほども賛美されましたが、主は、すべてを益として下さり、神の国の実現につながるのです。
 今日読んだ聖書の箇所は、今から二千数百年も前に、預言者ダニエルがネブカデネザルの見た夢を解き明かした時に語った言葉です。これは実に、新しい天と新しい地が始まる瞬間の預言でした。
 ネブカデネザル王は一つの夢を見ました。目の前に巨大な像が出て来て、意味が全く分からなかったのです。

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 ネブカデネザルという王様は、バビロニア帝国の王でした。ダニエルから「あなたは金の頭だ!」と言われ、それから後、銀の国ペルシャ、青銅のような国ギリシャ、鉄の帝国ローマと続いていく未来について語られたのです。
 その後、鉄と粘土の混じり合った足くびに至ると、一つの小石が飛んで来て、その足を打ち、巨像が粉々に砕かれる夢でした。このアニメ、以前にもお見せしましたが、うまくできているなぁと感心します。誰が作ったのか知りませんが、ネットから拾いました。

 鉄と粘土の混じった足に、山から小石が飛んで来て、すべてを打ち砕き、小石は成長し全地に満ちたという夢でした。これを近頃学んでいる事柄と合わせると、主が帰って来られ、世界を治められる預言であることが分かります。すでに二千数百年も前に、その事が預言されていたんだ!すごい!と、思います。そして、新しい天と新しい地は、すでにイエス様の十字架と復活から始まっています。それは、やがて幕が破れ、主が現実的にこの地に帰って来られる時に実現するわけです。
 今、私たちは、世界の歴史において、最もエキサイティングな、興味深い時代に生きているわけです。
 二千年前、人手によらずに切り出された小石は、すでにこの地に投げ込まれています。それがイエス様です。イエス様は人の手によって生まれたのではなくて、処女マリアから生まれました。悪が支配しているこの地に小石が投じられたのです。イエス様の誕生は、イスラエルの片田舎ベツレヘムで起こった出来事で、当時は、ごくわずかな人しか知りませんでした。まさに世界から見たら、小石だったのです。
 しかし今はどうでしょうか。二千年経って、だいぶ石は大きくなって来ました。キリスト教徒は、世界で一番多いのです。イスラエルの片田舎から起こった出来事が、こんなにも広がるなんて、誰が予測したでしょうか。やがて、この小石が世界全体を覆い、主が世界を治める時代が来るのです。
 それがいつなのか。鉄と粘土が混じっている時代に起こると預言されています。
 ダニエル書二章四十二節〜四十三節を見ると、このように記されています。

『その足の指が一部は鉄、一部は粘土であったように、その国は一部は強く、一部はもろいでしょう。鉄とどろどろの粘土が混じり合っているのをあなたがご覧になったように、それらは人間の種によって、互いに混じり合うでしょう。しかし鉄が粘土と混じり合わないように、それらが互いに団結することはありません。』

 このような時代に、石が大きくなって、主が全世界を治めると預言されたのです。かつて世界は、一国により全世界が支配されるような時代が続きました。バビロニア帝国も、メド・ペルシャ帝国もそうでした。ギリシャも、ローマも、一国による世界支配でした。そういう時代が続いたのです。しかしそのような時代は終わり、強い国と弱い国が混じり合っているけれど、互いに団結してはいない時代に、起こるというのです。
 二千数百年前に語られた預言を、現代の世界に当てはめると、なんだかよく似ているんじゃないかと思います。

 今年は戦後七十年で、大変重要な年です。話は変わりますが、来週はついにナガランドやインパールでのミッションが開かれます。是非とも祈っていただきたいと思います。日本はかつて、世界を治めよう!という、八紘一宇のスローガンを立てて、インドにまで攻め込んでいったわけです。しかしそれは大きな失敗に終わりました。私たちクリスチャンがそこに行き、和解をして、現地の人々と共に祈る時、主の再臨が近づくのではないかと期待しています。
 また来週は下田先生が来てくださるのですが、彼はペルーで宣教師として長く働いておられます。彼から、世界宣教のビジョンを語ってもらいたいと思います。世界宣教は、イエス様の再臨の為に、たいへん重要な働きです。

 世界には、強い国も弱い国も混在しています。そして七十年前では考えられないような状況が起こっています。
 先日も日本に大きな話題がありました。何かといったら、TPPという、「環太平洋経済共同体」の話し合いが、大筋で合意したというニュースでした。みなさんの中で、「私はTPPに大変興味があります。」という方は、どのくらいおられますか。結構おられますね。でも、興味がない人のほうが多いみたいです。これって結構、すごいことです。

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 TPPって、どういうことかといいますと、太平洋に接している国々が、一つとなって、貿易の関税を取っ払って、経済共同体を作ろうと言う構想です。これができると、経済規模は、世界の四割を占めるようになり、世界最大の自由貿易圏となるのです。
 見ても分かりますように、お互い、宗教も違うは、文化も違うは、国力も違うは、一致するものは何一つないはずです。しかし一つになって経済共同体を作ろうとしています。一度参加したら、流通が変化しますから、二度と抜け出せないのです。流通が止まったら、お互い、死んでしまいます。TPPは、環太平洋を取り囲む一つの国と言っても良いかもしれません。その中には、強い国もあれば弱い国もある。しかし本当の意味では団結していないのです。今から二千数百年前に語られた預言が、今、実現しているような感じです。
 経済共同体は、これだけではありません。アジアには、ASEANとか、APECというものもあります。

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 国境線が、ほとんど消えてしまったような時代に、私たちは生きています。
 欧州に行けば、欧州経済共同体、EUがあります。

 ヨーロッパは、通貨まで一つになっています。ユーロです。ヨーロッパの真ん中に一つだけ穴が開いています。どこでも変わった人がいて、俺は絶対に入らん!と言う人がいるものです。誰かといったら、スイスです。スイスって本当にずるいと思います。「俺たちは永久中立国だ。」とか言っています。しかし、この辺に秘密の力が働いているのです。

 こういう状況を見ながら、聖書に記されている預言を見ると、神の国が実現する最終ラウンドに入っているのではないかと感じます。

 なぜ、共通の経済圏を作っているのかと言えば、ただ一つ、カネです。利益と経済です。
 以前にも、話したことがあるのですが、「おカネは好きですか?嫌いですか?」好きか、嫌いかと言われたら、嫌いという人はまずいないと思います。もしも、「私はおカネを見ると、吐き気がする。」という人がおられたら、私か、信弘先生の所に持って来てください。なんとかしますから。しかしおカネが嫌いという人は、ほとんどいないと思います。
 以前にも見せた写真です。小さい頃からおカネって、好きなものです。私だって、みなさんだって、おカネはないよりも、あったほうが絶対にいいと思います。
 しかし聖書を読むと、テモテへの手紙第1、六章六節〜十節には、こんな事が書いてあります。

『しかし、満ち足りる心を伴う敬虔こそ、大きな利益を受ける道です。私たちは何一つこの世に持って来なかったし、また何一つ持って出ることもできません。衣食があれば、それで満足すべきです。金持ちになりたがる人たちは、誘惑とわなと、また人を滅びと破滅に投げ入れる、愚かで、有害な多くの欲とに陥ります。金銭を愛することが、あらゆる悪の根だからです。ある人たちは、金を追い求めたために、信仰から迷い出て、非常な苦痛をもって自分を刺し通しました。』

 これは二千年前の記録ですから、今の経済とはちょっと違うことも考慮しないといけないのですが、昔も今も、やはり人の関心の中心はカネであることは確かです。
 ここでパウロがテモテに警告しているのは、「金銭を愛すると危ない!」と言っているわけです。金持ちになりたがるとか、金銭を愛することが、あらゆる悪の根だと言っているわけです。
 このように言われてしまうと、私たちは経済活動のただ中にありますから、クリスチャン信仰と金儲けは、矛盾するように感じます。金儲け活動の中で、カネに関心があって生きる事は、信仰と矛盾しないかと、まじめなクリスチャンはいろいろと葛藤があるわけです。これは、解決しておかなければいけない重要なテーマですね。

 現代社会は国力が強いとか弱いとか関係なく、カネの為に一つとなっています。この時代に主が帰って来られるとしたら、経済に関しての理解はたいへん重要です。私たちがどのように理解するかが、イエス様をお迎えする準備に関わるからです。
 信仰と経済は、なかなか摺り合わせが難しい面があるのですが、イエス様も経済について語られました。二年前くらい前にも話しましたから、復習的なところもあるのですが、マタイの福音書六章二十節〜二十四節、

『自分の宝は、天にたくわえなさい。そこでは、虫もさびもつかず、盗人が穴をあけて盗むこともありません。あなたの宝のあるところに、あなたの心もあるからです。からだのあかりは目です。それで、もしあなたの目が健全なら、あなたの全身が明るいが、もし、目が悪ければ、あなたの全身が暗いでしょう。それなら、もしあなたのうちの光が暗ければ、その暗さはどんなでしょう。だれも、ふたりの主人に仕えることはできません。一方を憎んで他方を愛したり、一方を重んじて他方を軽んじたりするからです。あなたがたは、神にも仕え、また富にも仕えるということはできません。』

 特に二十四節、『あなたがたは、神にも仕え、また富にも仕えるということはできません。』と語られました。
 カネがなくては生活できません。そして、愛着を感じます。しかし、『神にも仕え、また富にも仕えるということはできません。』と言われるし、『金銭を愛することが、あらゆる悪の根』だなんて言われると、混乱します。
 しかし、ここでは何を告げているのかというと、「仕える」とは、訳し直すと、「支配される、奴隷になる」という意味です。
 神に支配されるのは良い事です。しかし富や金に支配される、奴隷になることを問題視しています。富に支配されたり、カネの奴隷になってはいけないということです。

 カネに関心があったとしても、カネとか富に支配され、奴隷になってはいけないのです。カネとか富は、愛するものではなく、支配するものだからです。
 経済の奴隷になるのではなく、その上に立って、支配するようになったら、人生に大きな勝利が来ます。
 教会は、神の国の経済概念を教える所だと思います。すべての方々が、カネの奴隷ではなくて、カネを支配する側に立ってほしいです。
 では、カネを支配するとか、経済を支配する為には、具体的には、どのようにしたら良いのでしょう。ちょっと、難しい気がします。

 神と富に同時に仕えることはできないと言われますが、「富」とは原語においては、「マモン」という言葉が使われています。マモンとは、当時拝まれていた、経済を支配する偶像の神だったのです。言い換えれば、経済を支配する悪霊どもを指しています。カネは無機質なものではすから、通常、神と比べることは出来ません。神様は生ける存在です。無機質なものとは対比できません。しかし富がマモンという存在ならば、対比できるはずです。経済の領域に巣を作っている悪しき力が、私たちを支配し、強い影響を与えているのです。
 現代社会において、なくてはならない、ある時には愛着を感じるような、カネを利用して働いているマモンという、霊的な力に対抗しなければいけないのです。マモンは昔も今も、人生に、生活に、最も強い影響を与えています。マモンと呼ばれるような、悪しき軍団に立ち向かう姿勢が、経済の領域を支配する秘訣です。経済活動のただ中で、常に、この霊的な力に立ち向い、霊的戦いを意識するのは重要です。

 悪魔・悪霊どもは、何をベースにして働くのかと言えば、一口でいえば、「偽り」です。悪魔の別名は、「偽りの父」です。こんな名前、付けられたくないですね。悪魔は常に嘘を言う存在です。だから、偽りがある所には、必ず、背後に悪霊的土台があるということです。私たちは真理に立ち、偽りを見抜かなければなりません。私は真理に立っています!と言っても、偽りが何なのか分からない以上、敵には対抗できないことになります。経済のただ中に、どんな偽りがあるのかを見抜いて、初めて勝利できるのです。その結果として、マモンと呼ばれる敵の力を支配することも、可能だということです。

 経済活動のただ中にある、敵の策略、偽りを見抜きながら、神の国の支配を宣言する者になりたいと願います。今週は、金銭を愛するのではなくて、金銭を支配する立場になっていただき、経済を勝ち取っていただきたいと思います。
 霊的な戦いで、最も厳しい戦いを強いられる場とは、やはり経済だと思います。世界のすべては、経済に集約されるといっても過言ではありません。なぜ、一生懸命勉強するのでしょうか。勉強をしないと社会で、良いポジションにつくこともできないし、おカネを儲けることもできないからです。何のために健康でないといけないのかといったら、健康でないと、よりよい経済活動ができないからです。社会にあるすべての機能は、経済に向かって集約されます。
 現代では、宗教さえも経済に集約されます。先ほど、経済共同体、TPPなどのお話をさせていただきましたが、太平洋を囲んでいる国々は、キリスト教の国もあれば、イスラムの国もあります。また、仏教国もあります。カトリックの国も、プロテスタントの国も、アニミズムとかシャーマニズムというような、民間宗教の国もあります。

 普通、宗教が違ったら、宗教対立が起こりそうです。しかし経済を軸とするならば、「別に、宗教の違いはどうってことないよ!」という事です。現代社会においては、宗教もさえも今や、よりよい経済活動のための手段です。
 どうして神社に行って初詣するのでしょうか。「儲かりますように!」ということではないですか。儲かるためだったら、神々だって利用してやれ!ということです。神々だって、経済活動の手段であり、手下です。
 ある奥さんが、お産をしたそうです。結構難産で苦しんでいたら、横でご主人が一生懸命、神棚を拝んでいたそうです。「神様!なんとかうちの家内が安産できますように!もしも安産させてくれたら、あなたに金の鳥居を三本作って献上させていただきます!」と言って、拝んでいたそうです。
 そうしたら陣痛で苦しんでいた奥さんが、「あんた!うちにはそんなカネはないよ!そんなこと言っちゃだめだよ!」と言ったら、「俺が今、神様を騙してるうちに、早く産んじまえ!」という話を聞いたことがありますが、何しろ、神様をうまく騙して、利用してやれ!という考えです。
 宗教とは、原点においては、間違っていたとしても、霊的な存在に仕えようというところから始まります。縄文時代のライフスタイルを見れば、生活そのものが霊的活動そのものだったわけです。神霊が指示するままに活動する事から始まりますが、だんだん時間が経ってくると、経済活動の為に、神々も自分の手下にしようとします。これが悪魔の策略です。

 クリスチャンになっても、この原理・原則って、結構、影響するのです。今、アメリカで、大勢、人が集まっている教会は、どういう教会かというと、「イエス・キリストを信じて、聖霊を受けると、カネが儲かりまっせ!」という教えの教会が一番多くの人を集めています。彼らは「繁栄の神学」と呼ばれる神学を信奉しています。イエス・キリストさえ利用して、金儲けをするノウハウを教える教会に大勢集まるのです。それはキリスト教といっても、全然、違ったものになってしまうわけです。気をつけなければいけません。
 あなたがたは富に支配されてはいけない、奴隷になってはいけないと、主は言われたのです。

 今話しましたように、最も強い悪しき力、私たちに影響を与える敵の力は、経済活動のただ中に存在しているのです。
 イエス様の活動されたローマ時代、すでに現代社会と似通った経済環境ができあがっていました。二千年前と言ったら、日本では、縄文時代でした。しかしローマ帝国では、すでに現代と同じような経済活動がさかんに行われ、貨幣も流通していました。

 使徒の働き十六章を見ますと、ここからも以前、学んだことがあるのですが、二つのファミリーが救われて、主に仕えるようになったとあります。ピリピという町で起こった出来事でしたが、ピリピでは盛んに経済活動が行われていました。使徒の働き十六章十四節、

『テアテラ市の紫布の商人で、神を敬う、ルデヤという女が聞いていたが、主は彼女の心を開いて、パウロの語る事に心を留めるようにされた。そして、彼女も、またその家族もバプテスマを受けたとき、彼女は、「私を主に忠実な者とお思いでしたら、どうか、私の家に来てお泊まりください」と言って頼み、強いてそうさせた。』

 ピリピという町は、植民都市で、金鉱山もあって、紫布を売り買いするような商人たちも大勢集まっていたような、経済中心の街だったわけです。みんなの関心事は、カネ・カネ・カネ!でした。しかし、そういうただ中で、ルデヤと家族が救われました。そして、ピリピ宣教の土台となったのです。
 そこで何が起こったのかといったら、『主は彼女の心を開いて、』と記されています。
 私たちもカネのことに一番関心がある社会に住んでいますが、そんなただ中で、主を信じる事が出来たのは、一方的に、主が私たちの心を開いてくださったからです。言い換えれば、「経済的な悪しき力から解放された」のです。
 すでに教会に来られている方々は、最も激しい霊的な戦いの現場から勝ち取られて、今日ここにいるということです。経済活動を中心に考えたら、日曜日の午前中に教会に来る人はいないと思います。月曜日からの経済活動のために、英気を養うために午前中は家で寝ていよう!と考えるでしょう。また、教会に来て献金をするなんて、もったいない!と思うかもしれません。それを押して教会に集まるのは、すでに経済という最も強い悪しき力のただ中で、主が、私たちの心を開いてくださり、強力な敵の力から解放してくださった証拠なのです。

 ピリピの霊的戦いは、占いの霊に支配された女がパウロとシラスに付いて来て、パウロが悪霊を追い出したところから始まるわけですが、続きを読んでいきますと、使徒の働き十六章十六節〜十九節、

『私たちが祈り場に行く途中、占いの霊につかれた若い女奴隷に出会った。この女は占いをして、主人たちに多くの利益を得させている者であった。彼女はパウロと私たちのあとについて来て、「この人たちは、いと高き神のしもべたちで、救いの道をあなたがたに宣べ伝えている人たちです」と叫び続けた。幾日もこんなことをするので、困り果てたパウロは、振り返ってその霊に、「イエス・キリストの御名によって命じる。この女から出て行け」と言った。すると即座に、霊は出て行った。』

 パウロには、すごい権威がありました。占いの霊に向かって「悪霊よ、出て行け!」と言ったら、一発で悪霊が出て行ったというのです。悪霊が出て行ったら良い事があるというのが、普通考えるところですが、悪霊が出て行った後に起こったことは、十九節を見ると、『彼女の主人たちは、もうける望みがなくなったのを見て、パウロとシラスを捕らえ、役人たちに訴えるため広場へ引き立てて行った。』というのです。
 なんと悪霊を追い出した後に、パウロとシラスは捕まったのです。ということは、占いの霊は、街のすべてを支配していた霊ではなかったのです。この女奴隷もまた、経済活動の一手段として、主人に使われていたわけです。ゆえに、一番強い霊的な存在は、ピリピの街の経済のただ中に存在していたことが分かります。

 また、エペソという街にパウロが行った時も同じでした。デメテリオという銀細工人が騒ぎを起こしました。その背景に、スケワという人の七人の息子たちが悪霊を追い出そうとして失敗した事に始まります。そのことをきっかけに、エペソにリバイバルが起こったのです。そして多くの人たちが救われたのです!
 しかし銀細工人たちが騒ぎ出したのです。アルテミス神殿の土産屋に、人が来なくなったという理由で、騒ぎが起こったのです。エペソの最強軍団も、経済のただ中に存在していたと見ることができます。
 私たちが離れることができない、経済活動の現場は、激しい霊的戦いの現場です。二千年前の記録からも、それを見いだす事ができます。

 明日会社に行く前に祈ってから、出かけてください。悪しき軍団が活動している経済の現場に行って、経済を支配する者として遣わされるように!と、宣言して現場に乗り込んで下さい。

 先ほども話しましたように、悪魔は、偽りという土台で活動しているわけです。以前にも紹介した事があるのですが、様々な人が経済の中にある偽りについて語っています。
 自動車王ヘンリー・フォードが、こんな言葉を残しています。「国民が銀行制度や貨幣制度を理解していないことは良いことだ。もし国民がそれらを理解したら、明日、夜が明ける前に、革命が起こるだろう。」
 共産党宣言を書いたカール・マルクスは、「歴史の流れを決める最大の要因はおカネである。」と語りました。
 アメリカの第二代目の大統領のジョン・アダムスは、「アメリカで起きているすべての混乱は、憲法や同盟の不備、名誉が欲しいとか、美徳からではない。それは、硬貨、クレジット、通貨の性質について、人々が無知だからである。」

 世界で起こっている問題は、すべてカネがらみだというのです。昨日もフランスのパリで、大きなテロがあって、多くの人が死にました。戦争があったり、戦争の噂を聞いたり、ISなんていう組織が出て来たりしていますが、ただ単なる宗教対立として見ると騙されます。経済、カネを念頭を据えて眺めると、その後ろに、カネがらみの偽りや策略があることに気づかされます。

 私たちは毎日のようにおカネを使っていますが、ここに五百円玉があります。

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 こちらは一万円札です。

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 みなさん、どっちが好きですか。一万円と五百円玉、どちらが好きか、五百円よりも一万円のほうが好きだと思いますが、一万円札と五百円玉では、よく見ると発行所が違うのです。五百円玉は、日本国政府が発行しているのですが、一万円札は、日本銀行券ですから、日本銀行が発行しています。なぜ、別々に発行されているのか、考えたことありますか?
 「おカネ持ちになるためにはどうしたらいいですか?」と大人に聞くと、「一生懸命勉強して、大きな会社を作って、貿易をしておカネをたくさん儲ける!」と答えますが、素直な子どもに、「おカネ持ちになるためにはどうしたらいい?」と質問すると、「おカネを自分で印刷してカネ持ちになる。」と答えます。
 うちにプレイズ出版という立派な印刷会社があります。すばらしい印刷機があります。もしもプレイズ出版が日本銀行券ではなくて、「プレイズ出版券」として一万円を発行することができたら、すごいです。でもプレイズ出版で一万円札を印刷したら、次の日には信弘先生が新聞の一面に載ると思います。そして主任牧師は誰だって、私も新聞に載ると思います。偽札を作ったということになるわけです。「一万円札、印刷できる?」と聞いたら、現代ではスキャン技術が発達しているので、スキャンすれば結構似たようなものはできるというのです。しかし、我々が作ったら捕まる。けれども、日本銀行が一万円札を印刷して発行したら、通貨の流通量の増加として歓迎されるわけです。

 しかし日本銀行は、政府のものではありません。ジャスダックに上場されている企業です。一応、日本政府が、半分、株を持っていると言われますが、あとの半分、誰が持っているか分からないのです。株は、儲かれば配当が出るのです。これを発行したら相当儲かるはずです。印刷の費用は、たったの三円だそうです。いろんな諸経費を合わせるならば、一万円を一枚作るのに二十円くらいかかるそうです。ということはどうでしょうか。一枚刷ったら、九千九百八十円儲かるのです。こんないい商売はないでしょう。おカネ持ちになるには、おカネを発行する権利を勝ち取ったら良いのです。
 しかし、「あなたに一円玉を、自由に製造し流通させる権利をあげる!」と言われたらどうですか。もらいますか?絶対にもらわないほうがいいです。なぜなら、一円玉を一枚作るのに「二円かかる」そうですから。作れば作るほど、赤字になります。
 コストの高い一円玉を日本国政府が作って、一万円札を日本銀行が発行するのはおかしく思いませんか。

 なぜ、こうなったわけ?いつからなったわけ?ほとんど気にされていませんが、この辺のところに闇があるのではないかと思われます。

 今回、私は、ジョー先生たちと一緒に、とりなしに行きました。それは、アメリカの中央銀行、FRBと呼ばれるところに祈りに行きました。連邦準備銀行と言いますが、ワシントンDCに本部があります。また、全米に十二箇所くらいに支店があって、そのまた支店みたいのがシアトルにあります。そこに行って祈りました。

 現在、FRBの総裁は、イエレンという女性です。その前は、バーナンキという人がやっていて、全員がユダヤ人です。

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 この人が一言、何か言えば、世界の経済は敏感に反応します。この人がくしゃみをしたら、世界経済は風邪をひくというのです。コホンと咳をしたら、世界経済は肺炎になるのです。そういう人物がアメリカには存在するのです。それがFRBです。これからテレビでニュースに関心を持って、見ていただきたいと思います。
 シアトル郊外にあるFRB銀行です。
 銀行には見えませんよね。軍事施設なのか、刑務所なのか分からない建物です。
 ちょうどお休みの日だったので、離れた所から、真剣に経済の背後に働いている偽りや、悪しきの力が打ち砕かれるように祈れました。

 一万円札をもって、アメリカで、このまま使おうとしても使うことができません。残念ながら日本円って、韓国の明洞と、ハワイのホノルルストリートだけくらいしか使えません。それも高いレートで、円でも買い物できるのですが、他の所に行ったら、両替しないと使えません。両替する時にも手数料が取られて安くなってしまいます。しかし、ドル札。

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 これは世界の基軸通貨です。世界中どこに行っても、使うことができます。アラブの諸国に行ってドル札を一枚出して、「ガソリンを満タンにしてくれないか。」と言ったら、即、満タンにしてくれます。
 南アメリカに行って、ペルーとかアルゼンチン、ブラジルにドル札を持っていけば、そのまま受け取ってくれます。ペルーに行きますと、交差点に両替屋さんがいて、結構便利なのですが、日本人や旅行者には、「ドル持ってる?ドル持ってる?」と聞いてきます。「ドルから両替するよ!いいレートでするよ!」と言ってくれますが、どうも、自分の国の通貨よりも、ドルを集めたいようです。「新品の百ドル札持ってる?」なんて言われます。しわくちゃよりも新品のほうが良かったりして、どうなってんのかなと思います。
 世界の基軸通貨・ドルは、世界中で買い物ができるおカネです。ナガランドもドルを持っていけば、なんとかなるのです。世界の基軸通貨とは、そういうものです。
 こんな権限を、いつ、どのようにして手に入れたのかなぁ、と思うのですが、FRBが発行しているのがドル札です。

 ドル札には”The United states of America.”とアメリカ合衆国が発行しているように見えますが、その上に小さく、「Federal Reserve Note」と書いてあります。これは「連邦準備券」といって、FRBが発行している債券なのです。ドル札はアメリカ政府が発行しているのではありません。あの巨大な国、アメリカの基軸通貨ドルが、政府が発行しているのではなく、FRBという民間の銀行家たちが発行しているのです。持ち株全て民間人です。信じられないでしょう。
 民間人が持っている団体が、いや、ある一族が権利を持っていると言っても過言ではありません。

 基軸通貨ドルの発行権と株主は、政府ではなく、民間人なのです。FRBは民間の会社ですから、政府は一言もこの人たちに文句を言えないのです。
 ドル札が出ているということは、アメリカ政府がFRBに国債を買ってもらった証拠です。国債の小口債券がドル札なのです。日本円も同様です。どのくらいの人たちが、そのことを知り、意識しているのでしょうか。いつから、そんな制度が出来たのか。
 背後に、偽りの父である悪魔が働いているとしか思えません。何気なく、目の前に吊された人参を追っていく馬のように、カネに執着し愛していくと、滅びるのが分かります。こういう支配が、世界にあることをしっかりと意識したら、霊的には経済を勝ち取ることができるはずです。

 イエス様は言われました。不正の富を使って、友を作れ!そうしたらその人たちが、永遠のいのちにあなた方を迎えてくれる!家に帰ったら、ルカ十六章を読んでいただけると分かりますが、不思議なことを語っています。
 私たちは不正の富、経済のただ中で働くのですが、その中から勝ち得たものを神の手に渡すと、不正の富を使って友が出来て、彼らは神の国に入るのです。 
 ということは献金は、偽りの領域から、不正な富を勝ち取って神の手に返す、経済を霊的に支配することに他ならないのです。
 もしもリバイバルミッションに、今年十億円くらい自由に使えるカネがあったらどうですか。一大キャンペーンをはって、甲子園ミッションと同じくらいの集会をして、テレビで宣伝したりしたら、大勢が救われると思います。でも、その為に必要なカネは、全て、不正の富なのです。それらを勝ち取って、神様の手に渡さないと、そのような働きはできないのです。
 そもそも宣教の働きは、不正の富を勝ち取って、神の手に渡して、不正の富によって神の国を広げる働きです。
 経済のただ中にあって、カネを愛するのではなく、カネを支配していく、富を支配していく時に、神の国は広がっていきます。カネの背後には、様々な偽りがありますから気をつけてください。歴史を見てみても、現実を見てみても、我々が思ってもみない策略がシステム化されて、身の回りにいっぱいあるのです。常に私たちは、悪魔の策略に巻き込まれないよう注意しながら、経済の領域を支配するものにならせていただきたいです。

 今回、アメリカに行き、特に世界の基軸通貨を流通させる国に行って、経済の背後に働いている敵の力に立ち向かう祈りをしなければいけないことを示され、竹内やジョー先生とも一緒に祈ることができて感謝です。私たちはだまされないぞ!私たちは経済を支配するものだ!経済の背後に働く暗闇の力に立ち向かう!と宣言して祈りました。
 案外、身近な存在が、なくてはならない存在が、最も、私たちを苦しめる存在であり、悪の力に満ちた場所であることを理解して、日々歩んでいきたいと願っています。

 ご一緒にお祈りしたいと思いますが、富やカネに支配されて奴隷になるのではなく、それらを支配できる立場となれるよう祈りましょう。経済状態が気になる人は、カネを愛するのではなくて、支配する側に回ってください。そうしたら、経済も良くなるはずです。
 献金は、敵の手から奪い取ったものを、神の手に渡す戦利品です。喜んで献金もしていただきたいと思います。主が帰って来られる道が備えられますように。一言お祈りさせていただきます。

 ハレルヤ。父なる神様。御名をあがめます。私たちは経済中心の世の中に住んでいますけれど、決して目の前にあるカネに支配されたり、マモンに支配されることがないようにしてください。多くの偽りが満ちた世界に生きていますが、経済のただ中で、カネや富を支配し、その上に立って活動することができますように。新城教会に属するすべての兄弟姉妹が、金銭という領域の悪魔に完全に勝利し、主の栄光を見ることができますように。今から聖餐式を行いますが、特に金銭的な領域の中での聖めを与えてくださいイエス様の御名を通して祈ります。アーメン。